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ロックダウン/日本経済全体2年間で約63兆円の損失(関西大学試算)

経営/2020年04月06日

宮本勝浩関西大学名誉教授は4月3日、「ロックダウンした時の経済的損失と影響」と題するレポートを発表した。

レポートは、安倍首相が「緊急事態」を宣言して、小池東京都知事が発言した「ロックダウン」が実施された時には、日本全体および主要都市圏ではどのような
経済的損失が発生するかについて推計した。

日本でロックダウンが実施された時は、欧米ほど強制力はないものの、多くの国民はその要請、支持に従うと予想されるので、日本経済には大きな影響を与えると考えられる。

推計では、ロックダウンが実施された時の日本経済全体の損失は、2年間で約63兆円となる。東京でロックダウンが実施された時の損失は、2年間で約11兆3000億円となる。

大阪、または愛知でロック ダウンが実施された時の損失は2年間で、それぞれ約4兆 4000億円となる。東京、大阪、愛知でロック ダウンが実施された時の損失は、2年間で約20兆1000億円となると推計した。

日本における「ロックダウン」は、中国や欧米のように違反すると罰則や拘束を伴う「命令」ではなく、「要請、支持」であり、非常に弱いものとなっている。

つまり「外出を控えて下さい」という強いお願いにとどま るものであると考えられる。「人は不要・不急の外出を控えて、 可能なかぎり 在宅勤務をして下さい。ただし、買い物、病院、薬屋に行くことなどは自由です。電車も道路も封鎖しません。但し、 外出による飲食や遊びは控えて下さい。しかし、流通はいままで通りです 」という内容だ。強制力がないので、欧米ほど効力があるかは不明となっている。

ロックダウンされると、観光業 、飲食業、小売業、イベント 業など は ほとんど 閉店か 開店休業 状態になる。オフィスや生産 現場 も営業がストップするところも出てくる 可能性がある。

学校は休校になり、映画館、パチンコ、スポーツイベント、コンサートなどは、運営 出来なくなる恐れがある 。観光地も閑古鳥が鳴くことになる可能性がある。

■リーマンショックを参考に損失を試算

レポートでは、2008年9月に発生した「リーマンショック」による当時の日本の経済的損失を参考にして、ロックダウンによる経済的損失を試算した。

今度の新型コロナウイルスのロックダウンによる経済的損失は、リーマンショックの時を上回ると考えられている。それは、コロナウイルス騒ぎによる日本の観光や小売業への被害は、リーマンショックの時と比べてより一層 甚大であると考えら れているからである。

そこで、 仮に新型コロナ騒ぎの影響が日本経済に1~2年間残ると仮定すると、リーマンショック時の約1.5倍の経済的損失が発生すると予想される。そうすると、現在日本のGDPは約550兆円であるので、約63兆円の経済的損失となる。

これは、1964年の東京オリンピック開催の時の日本のGDP約30兆円の2倍に匹敵し、現在では、スウェーデンやベルギーの1年間のGDPとほぼ同額となる。

日本経済全体の損失約63兆円をもとに考えると、東京都のみロックダウンが実施されると、東京都の域内GDPは日本の約18%であるので、約11兆3000億円の経済的損失となる。

大阪府でロックダウンが実施されると、大阪の府GDPは日本全体の約7%に当たるので、約4兆4000億円の経済的損失となる。

東京都と大阪府の2都市圏で、ロックダウンが実施されると、経済的損失は約 15兆7000億円となるが、これは現在のハンガリーやクウェートの1年間のGDPとほぼ同額となる。

さらに、愛知県の域内GDPは大阪とほぼ同じ日本全体の約7%であるので、東京都と大阪府と愛知県の3都市圏でロックダウンが実施されると、経済的損失は約20兆1000億円となる。これは現在のギリシャやニュージーランドの1年間のGDPとほぼ同額となる。

ロックダウンした時の経済的損失と影響

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