東京商工リサーチによると、三日月百子は2月8日、事業を停止し破産手続きを弁護士に一任した。負債総額は2020年1月期決算時点で、約12億7300万円。
同社は、「ミカヅキモモコ」の店名で、ファンシーグッズを中心に、服飾雑貨、アクセサリー関連商品などを扱っていた。300円均一という価格設定で小学生からヤングミセスまでをターゲットとし、西日本を中心に関東地区にも店舗を出店。店舗数の増加とともに事業規模は拡大し、2014年1月期には売上高30億5812万円を計上。株式上場を目指してベンチャーキャピタルからの出資を得るなど積極展開していた。
しかし、同業他社との競合激化に加え、急速な店舗の増加でマネジメントや人材不足が深刻となり、不採算店舗の閉鎖を進めたことで採算も悪化、株式上場を断念した。
その後もスクラップアンドビルドを繰り返し、業績改善を目指していたものの思うような成果を得ることができず、2020年1月期は売上高約27億3000万円に対し、2期連続の赤字を計上した。
資金繰りがひっ迫し、金融機関へ借入返済のリスケジュールを要請していたが、「新型コロナウイルス」感染拡大に伴う緊急事態宣言で大きな影響を受けていた。以降もコロナ禍で集客はままならず、経営も限界に達し、今回の事態となった。