ウエルシアHD×イオン九州/福岡エリアに食強化の新業態、合弁会社設立

2022年09月01日 16:36 / 経営

イオン九州は9月1日、ウエルシアホールディングスと共同出資でイオンウエルシア九州を設立した。

<イオンウエルシア九州を9月1日設立>
イオンウエルシア九州を9月1日設立
※左からイオン九州柴田社長、イオンウエルシア九州安倍社長、内田副社長、ウエルシアHD松本社長。写真はイオン九州提供(以下同)

生鮮、デリカといった食を強化し、調剤薬局併設を基本とした新業態開発などにより、地域の生活者に健康的な生活をワンストップで提案する。合弁会社による新業態の1号店出店時期は未定だが、福岡エリアでまず地盤を固め、その後九州の他エリアに出店。2030年までに約200店舗体制(新業態、ウエルシア業態含む)、売上高約1800億円を目指す。

基本サイズは約1487m2(450坪)を想定しているが、出店エリアや候補地に合わせ約661m2(200坪)、約991m2(300坪)といった店舗も検討する。イオン九州のスーパーマーケットからの業態転換も考慮し、出店スピードを上げていく。

新業態の商品構成はウエルシアHDからの供給約1万5000SKU、食品約1万2000SKU、計約2万7000SKUを想定している。

新会社の出資比率はイオン九州51%、ウエルシアHD49%。資本金は4億5000万円で、社長にはイオン九州の安倍俊也氏、副社長にはウエルシア薬局の内田悦郎氏が就任する。

<ドラッグストアは今のままでは生き残れないと松本社長>
松本社長

同日行われた記者会見で、ウエルシアHDの松本忠久社長は、「当社はドラッグストアは今のままでは生き残れないと考えており、食を拡充した店舗開発を進めている。千葉・幕張における食強化型店舗、北陸でのマックスバリュ業態との連携など、さまざまな実験を繰り返している。今回のイオン九州との合弁会社の前に出店したウエルシア熊本麻生田店では、2社のコラボを行い、かなり理想に近づいてきた。今回の合弁会社で、イオン九州の食材の豊富さを取り入れ、健康的なレシピを提案するなど、調剤、健康相談と組み合わせ、地域の皆様の健康をサポートする新業態を作り上げていく」と意気込みを語った。

4月21日にオープンしたウエルシア熊本麻生田店(熊本市北区)は食品約396m2(120坪)、ドラッグ、ビューティーなど約760m2(230坪)で計約1157m2(350坪)。調剤併設、即食の総菜、洋日配、パンなどを充実させ、今後開発される新業態のモデル店舗となっている。

<1カ所・短時間で必需品がそろう店を作ると柴田社長>
柴田社長

イオン九州の柴田祐司社長は、「新業態は郊外型と都市型の中間形態、調剤併設が基本で、地域と健康に寄り添う店舗を目指す。熊本麻生田店では2社コラボで開発したが、意思統一を図り、事業のスピードを上げるためイオングループの上場会社同士として初めて合弁会社設立に踏み切った。商圏は600~700m、1カ所・短時間で必需品がそろうワンストップショッピングを実現する。ウエルシアの調剤、深夜営業、カウンセリング、介護といった強みとイオン九州のできたて総菜、生鮮食品、アウトパック供給、小ロット配送の強みを掛け合わせ、毎日立ち寄るかかりつけの店を作っていきたい」と説明した。

<両社の強みを生かし新業態を開発>
両社の強みを生かし新業態を開発

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