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UAゼンセン/23年春闘は6%賃上げ目指す、格差是正に社会環境づくりへ

2022年12月12日 13:49 / 経営

流通、外食など総合サービス、製造業の労働組合から組織されるUAゼンセンは12月12日、「2023年労働条件闘争方針」案を発表した。

<社会的な賃上げの流れを作ると松浦会長>
社会的な賃上げの流れを作ると松浦会長

同日行われた記者会見で、松浦昭彦会長は、「日本の賃金は、先進国の中でも停滞してきた。消費者物価が3%近い上昇を見せる中、社会的な賃上げの流れを作るとともに産業・企業・労働者間の格差是正に努めるため、制度昇給などの賃金体系維持分に加えて4%程度、合計6%程度の賃金引き上げを目指す」と意気込みを語った。

2023年春闘では、実質賃金の値上げ以外に、社会保険の適用拡大を目標に掲げた。いわゆる「106万円問題」といった年収の壁を理由とする労働者の就業調整が、各企業で課題となっている。年末の繁忙期などに人手不足と正社員への業務負担増になっており、社会保険適用のメリットや過度な年末のスケジュール調整にならないよう正しい知識を普及することなどを対策として盛り込んだ。

そのほか、人への投資として労働条件改善による生産性向上策、すべての加盟組合との共闘、労働条件交渉を促進する社会環境づくりに取り組む。

また、最低賃金の引き上げ、労働時間の短縮、退職金改定、定年制度の改革、職場のジェンダー平等の取り組みなどに加え、今年初めて、人権デュー・ディリジェンス体制の整備も進めていく。

UAゼンセンは2022年9月現在、2218組合(製造:920、流通:527、総合サービス:771)、組合員185万2818人(製造:18万8870人、流通:113万4497人、総合サービス:52万9440人)となっている。

雇用形態別内訳は正社員73万4827人(39.7%)、短時間社員111万7991人(60.3%)。

■UAゼンセン
https://uazensen.jp/

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