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コカ・コーラ/海老名工場で綾鷹カフェ、コスタの小型ペットボトル製造開始

2023年05月31日 15:40 / 経営

コカ・コーラ ボトラーズジャパンは5月29日、新たなアセプティック(無菌充填)製造ライン(新5号ライン)を導入した海老名工場(神奈川県海老名市)をメディアに公開した。

<新ライン導入の背景を説明する増田部長>

新5号ラインで製造している主な製品はGeorgia(ジョージア)、COSTA(コスタ)、綾鷹 Cafeなど。190ml~500mlサイズの製品を製造しており、生産能力は900bpm(bpm=1分あたりの生産本数)となる。新ライン導入した背景について、同社SCM本部 製造統括部 多摩・海老名工場統括部 海老名工場工場製造部の増田亮部長は「元々、綾鷹Cafeやコスタといった製品は広島・京都工場で生産していたが、関東に製品を運ぶ際の物流コストが大きく、保管キャパも多かった。関東に新ラインを設けたことで、物流距離・保管キャパともに適正となり、関東圏での地産地消化を実現した」と話す。

<新ラインの特徴を語る鳩貝工場長>

新ラインの特徴について、海老名と多摩の両工場で工場長を兼務する、SCM本部製造統括部の鳩貝敦之多摩・海老名工場統括部工場統括部長は「アセプティックの進化により粉乳を同時に入れて殺菌できるようになったのは、飲料業界では最新の技術だ。同ラインの製造能力は1分間に900本だが、ラベラーのような精度を求められる機械は900bpmを上回るものは技術的になかなかないため、450bpmのラベラーを2台使用して二手に分けてラベリングしている」と説明する。また、今後の意気込みについては、「飲料メーカー各社ともコロナ禍で新商品開発は抑えられていたが、今後は開発が加速していくだろう。この流れに対応して生産・ラインの体制をしっかり整え、新しいものを提供できるようにしていきたい」と述べた。

<新5号ラインの調合設備>

海老名工場の旧5号ラインでは缶コーヒーなどを製造していたが、需要が高まっている小型PETボトル製品の製造能力を拡大するために新ラインを導入。これにより、同社全体で無菌充填が必要なアイテムの製造数や搬送効率をアップさせた。これまで製造していた缶コーヒー製品の供給については、他の工場での製造分でまかなえるという。

<2つの高温瞬間殺菌機>

新5号ラインでは2種類の調合液をそれぞれ殺菌してから調合する製法で生産する。「ほかのラインでは1つの調合したものを殺菌して充填するという工程だが、2つの液体をそれぞれ殺菌した後にもう一度調合するのが大きなポイント。別々に殺菌することで素材の持ち味や風味を生かせるのが特徴だ」と増田部長が語る。同ライン専用の設備として原料タンク8機と高温瞬間殺菌機2機を導入した。

<コーヒーのラベリング過程>

調合液を充填後、高速で動くベルトコンベア上でラベリングし、完成した製品は盤ボール梱包された後に保管・出荷される。

<スパイラルコンベア>

これらに加えて、工場内の省スペース化を目的にスパイラルコンベアも同ラインに設置した。

■新5号ライン概要
名称:コカ・コーラ ボトラーズジャパン 海老名工場 5号ライン
所在地:神奈川県海老名市上河内33
製造ライン:アセプティックライン
稼働開始:2023年4月
製造能力:1分間に900本(小型PETボトル製品)
製造品目:小型PETボトル製品(お茶、コーヒーなど)

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