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元冷凍食品卸の大水ほか1社/特別清算開始決定、負債は2社計44億円

2023年06月05日 10:00 / 経営

東京商工リサーチによると、6月2日、大水(茨城県ひたちなか市、登記上:東京都練馬区)と、関連のカシマ冷食(同、登記上:同)は4月26日、東京地裁より特別清算開始決定を受けたことがわかった。

負債は、大水が約40億円、カシマ冷食が約4億円で、2社合計約44億円。

大水は、1963年6月に千葉県松戸市で冷凍食品の卸売りを目的に創業し、勝田市(現:ひたちなか市)で設立。水産冷凍食品の製造・卸売業者として、低価格の自社開発商品を展開しながら大手商社に販路を築き、消費需要拡大も背景に、1992年6月期にはピークとなる売上高79億6062万円を計上したという。

しかし、取引先の倒産による不良債権発生が相次ぎ、たびたび赤字を計上していた。製造部門を別法人化するなどして水産冷凍食品の製造・卸売業から撤退。不動産事業に注力することで経営再建を図ったものの、苦境が続いていた。近年は不動産の売却を進めており、2023年1月31日、株主総会の決議により解散し、今回の措置となった。

カシマ冷食は、総菜の製造販売を手掛け、大水とともに事業を展開していたが、債務超過が拡大。従業員解雇や工場売却を経て長年にわたり休眠状態が続いていたが、事業再開に至らないまま、大水と同様の措置となったとしている。

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