DNP/複数口伝票のプラシートを紙に切替、ヤマト運輸で先行導入
2024年01月30日 14:42 / 経営
大日本印刷(DNP)は1月30日、物流事業者・生活者などが使用する配送伝票について、一部製品で使われているプラスチックシートを紙に切り替えた製品を開発し、本格的に販売開始すると発表した。
<複数口伝票のイメージ>
同製品は、ヤマト運輸の「複数の複写式配送伝票を一体化した配送伝票」(複数口伝票)で2023年10月より採用された。DNPは、複数口伝票の送り状の記入面に使われているプラスチックシートを紙に切り替えることで、サプライチェーン全体での温室効果ガス(GHG)排出量(Scope1‐3)を現行品から約40%削減している。
オンラインショッピングの定着などで配送量の増加が続き、これに伴い荷物に貼付する配送伝票数も増加している。その一種である複数口伝票は、2個口以上を発送する場合に使用されている伝票で、従来はプラスチックシートが使用されていた。GHG排出量の削減に向け、DNPは今回、プラスチックシートを強度の高い紙に切り替えることで、環境に配慮した複数口伝票の開発に成功したという。
複数枚の送り状が接着されている複数口伝票について、プラスチックシートよりも強度が不足している紙を使用する場合、同じ厚さの材料構成では送り状を剥がす際に破れるという課題があった。そこで紙や接着剤の種類などの材料構成を最適化するとともに、製造工程を見直すことで、現行品と同等の品質かつ環境にも配慮した製品を実現した。
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