そごう・西武は5月13日、オムニチャネル時代の「百万貨店」に向けて商品アイテム拡充のため、新規取引先を公募し、ネットで先行販売すると発表した。
初年度目標10億円で、2016年秋以降には、商品開発を連携する企画応募型の募集も予定する。
ネット通販の「e.デパート」の品目数を現状の17万から、3年後100万へと飛躍的な拡大を図る。
今のお客は、豊富な商品の中から厳しい眼で自分の価値観にあった商品を選んでおり、百貨店においても、既存商品の枠から飛び出た新しい商品が必要とされている。
セブン&アイグループのオムニチャネルの基盤を持つそごう・西武にとって、本来あるべき百貨店を取り戻す大きな好機としている。
「無限の売場」とも言えるネットを活用することで、新しい取引先を開拓し、今までにはない新しい商品を豊富に提供する。
まず、ネットから品そろえを変革し、既存店舗にはない個性的な商品が豊富に揃う「百万貨店」を目指す。
求めているのは新しさや独自性のある商品で、従来の「百貨店取引先」以外の新しい取引先とも積極的に取り組み、効率優先でなく、例えば、百貨店から欠落してしまった領域や、趣味性の高い商品など、今まで取り扱いのなかった専門性、独自性の高い商品を拡充させる。
自社ホームページで5月16日より公募し、応募商品を目利きマーチャンダイザーが審査。
百貨店としての品質面も十分にチェックし、応募後、約1ヶ月で採用商品を決定し、グループ総合サイト「オムニ7」内にある自社ショッピングサイト「e.デパート」で販売する。
ネットでの実績を踏まえ、商品特性を考慮して、ネットだけでなく売場でも販売する。この取り組みを、2017年以降は、そごう・西武だけでなくグループにも拡大する。
全国には個性的な商品を製造するものの、告知や販路に悩みを持つ企業・団体もある。
そのような取引先にとって、1日当たり約5万人が訪問するe.デパートに商品を掲載することで、百貨店の信用を背景に商品訴求ができ、しかも注文商品は全国18,000店のセブン-イレブンで受け取り可能という、グループの持つ強力なインフラを活用することができる。
ネットでは売場面積、売場投資、人件費の制約を受けないことも大きな特徴で、ネットでの公募・販売は、新しい取引先にとってメリットが大きいという。
■一般公募特設サイト
http://www.sogo-seibu.jp/shouhinteian/
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