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三越伊勢丹/マレーシアに本物の日本を売り込む百貨店

三越伊勢丹ホールディングスとクールジャパン機構の合弁会社ICJ Department Store(Malaysia)は10月末、マレーシアの首都クアラルンプールの「クアラルンプール伊勢丹LOT10店」を「ISETAN The Japan Store Kuala Lumpur」としてリニューアルオープンする。

<1階THE STUDIO>
1階THE STUDIO

店舗面積は約1万1000m2で、地下1階~地上5階全フロアで本物の日本を伝え、新しいコンセプトのスペシャリティストアとして展開する。

合弁会社は資本金約16億7000万円で設立。出資比率は三越伊勢丹HD51%、クールジャパン機構49%。目標年商は約35億円、年間来客数は約140万人、平均客単価は約6000円を想定する。

<店舗概要>
店舗概要

2011年から経済産業省が推進する、日本の地方産品やファッションなどのコンテンツを世界に発信する「クールジャパン」の一環。

<大西社長(右)、太田社長(左)>
大西社長(右)、太田社長(左)

三越伊勢丹HDの大西洋社長は「2011年にクールジャパンが始まった時、海外に日本の良さを伝える前に、もっと自分たちが日本を知り、それを日本のお客さまに発信する取り組みとして、JAPAN SENSESを開始した。昨年からは、これをthis is japanに変え、日本を世界に発信する取り組み進化させている。マレーシアだけでなく、世界が商圏になる店舗だ。商品だけでなく、日本のおもてなしも提案する。店舗環境、空間、おもてなしをあわせ、さすがと言われる店にしたい」とあいさつした。

<2階THE ROOM>
2階THE ROOM

クールジャパン機構の太田伸之社長は「クールジャパンの取り組みを具体化し、日本の美意識を伝える上で、プラットフォームとしての施設が必要と考えていた。できれば全館クールジャパンのような施設が欲しかった。今回の店舗は、90%以上(輸入制限で扱えない商品を除く)の商品が、made in japan、made by japanの商品だ。地方の作り手も紹介し、日本の地方から4分の1以上の商品を集めた。クールジャパンの活動を地方活性化にもつなげていきたい」とあいさつした。

<商品分類の考え方>
商品分類の考え方

日本人の持つ美意識を、雅・粋・繊(細)・素(材)の4つの漢字で表し、それぞれの漢字のテーマに沿った商品を選定した。

<3階THE CUBE>
3階THE CUBE

総ブランド数は819で、うちマレーシア初進出497、世界初進出21(地方初は10)ブランドを展開する。総アイテム数のうち、約20%は三越伊勢丹のオリジナルブランドを提案する。

<4階THE TABLES>
4階THE TABLES

三越伊勢丹が持つ既存の仕入先とクールジャパン機構に相談にきた新たな取引先から、出店ブランドを選定した。クールジャパン機構から新たに40社の推薦を受け、うち7社を新規採用し、三越伊勢丹としての仕入先も拡大した。

<フロア構成>
フロア構成

世界に通用する新しい商品構成を考える視点として、「生きる」を軸に5つのシーンを想定。食べる、暮らす、過ごす、楽しむ、学ぶ、5つのシーンと4つの美意識を掛け合わせ、商品分類を作り直した。

フロア構成は、経験を軸に展開。地下1階(LGF)は、「食べる」THE MARKET(experience the seasonal flavors)のフロア。デパ地下でもスーパーでもないフロアで、すべてのゾーンにイートインスペースを設置する。

<地下1階THE MARKET>
地下1階THE MARKET

メインエントランスのある1階(グランドフロア)は、「楽しむ」THE MUSEUM(experience the ultimate japan)のフロア。

建築家の田根剛氏と京都・千總のコラボレーションによる日本の四季をイメージしたインスタレーションや、全館の品ぞろえを4つの美意識で紹介する「美意識INDEX」を配置して紹介する。

<グランドフロアTHE MUSEUM>
グランドフロアTHE MUSEUM

環境デザインは、伊勢丹新宿店の再開発で、環境デザインを行った建築家の丹下憲孝氏とGLAMOROUS co.,itd.の森田恭通氏が担当。

従来の百貨店型から脱却し、フロア全体を回遊式日本提案に見立て「東屋(あずまや)」を配置し、そこでクローズアップする商品を展開。フロア内の回遊性を高める。

<環境デザインのコンセプト>
環境デザインのコンセプト

おもてなしの施策として、6人で構成する「チームなでしこ」を結成。米国三越の有期契約社員としてフロリダ・ディズニーワールドで働きながら、世界中のゲストに日本文化を紹介する文化交流勤務制度を終了した女性社員を、各フロアに配置する。

日本国内でも三越日本橋本店や伊勢丹新宿本店での店頭接客やさまざまな資格を取得。日本の礼儀作法や茶道などの研修も受け、日本流のおもてなしを海外で実践するとともに、クアラルンプールのスタイリスト(店舗スタッフ)の育成も担う。

<チームなでしこ>
チームなでしこ

大西社長は「日本の伝統的な百貨店の商品分類が行き詰っていることは、誰もが認識している。新しい取り組みもすでに進めているが、今回は日本という分かりやすいキーワードで商品を再構成した。新たなフロア構成を導入する取り組みは、マレーシアだけでなく、日本国内の店舗でも挑戦しなければならない取り組みだと思う」と語った。

■The Japan Store
http://thejapanstore.mistore.jp/

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