ロート製薬×ウェザーニューズ/気象と基礎化粧品など購買関連を発表
2020年06月30日 11:30 / 経営
ウェザーニューズとロート製薬は6月29日、ウェザーニューズが提供する業界一の高解像度過去気象データ及び独自の体感指数とロート製薬が保有するヘルスケアに関するデータ(商品データ)を掛け合わせた実証実験の中間報告を発表した。
両社は、気象を軸に両社の強みを活かしてより多くの人へきめ細かいヘルスケアを提供していくことを目的に、2020年3月より協業している。
今回、ウェザーニューズが提供する業界一の高解像度過去気象データ 気温・降水量・天気・湿度・気圧・風速・風向・日射量及び独自の体感指数とロート製薬の商品の相関関係を試験的に分析した。
「体感指数」は、ウェザーニューズに寄せられるユーザーの体感報告と天気・気温・湿度・風速などの過去の気象データの分析結果から「暑い」「寒い」「ちょうどよい」などの10段階で人の体感を指数化したもの。
基礎化粧品、皮膚薬、漢方薬 をサンプルに、店舗ごとの出荷データと1kmメッシュの気象情報(気温・体感指数)を掛け合わせることによって、エリアごと、店舗ごとの消費・購買傾向の特長を確認している。
基礎化粧品の出荷データについて、気象データとの相関を分析したところ、東京都においては気温が下がると購買が上昇する、気温と購買の負の相関が見られた。
1kmメッシュで詳細に分析すると、東京都の中でも、メッシュごとに気温が商品の購買に及ぼす影響が大きく異なるという。
皮膚薬の出荷データについて、体感指数との相関を1kmメッシュで詳細に分析することで、体感が購買に及ぼす影響がより明瞭に確認できた。
同じ東京都の中でも、あるエリアでは体感指数が上がると購買も上昇する正の相関が見られる一方で、体感指数が上がると購買が減少する負の相関が見られたエリアがあった。
漢方薬の出荷データについて、体感指数との相関を分析したところ、1kmメッシュのエリアごとに体感が購買に及ぼす影響に大きな違いが見られた。
体感指数が上がると購買が上昇する正の相関が見られるエリアと、負の相関が見られるエリアが隣接していたり、隣接するエリアでも相関の強さが異なるなど、1kmメッシュの高解像度で分析することで、エリアごとの特性がより明瞭に確認できた。
今後は、新型コロナウイルスの影響も加味し、他の商品データや対象エリアの拡大、リアルタイムの気象データも取り入れながら、気象要因で発生する心身の変調に関する実証研究を継続していく。
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