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矢野経済研究所は8月29日、国内ストレッチャブルデバイス市場に関する調査を発表した。
ストレッチャブルデバイスとは、ウェア(衣服)型やテープ・パッチ型、リストバンド型、バストバンド型などのウェアラブルデバイスのうち、伸縮性を付与されたものを指す。
既存のウェアラブルデバイスとの違いは、デバイスの基材に繊維や樹脂、ゴム・エラストマーなどを用い、ストレッチャブル(伸縮性)を実現している点にある。
調査によると、国内のストレッチャブルデバイス市場規模(メーカー出荷金額ベース)は2020年に211億円、2025年には595億9400万円になると予測する。
さまざまな物がインターネットにつながるIoT(Internet of Things)が注目を浴びるなか、新たなトレンドの一つとしてさまざまなタイプのウェアラブルデバイスが製品化されている。
これらは、腕時計型やリストバンド型、眼鏡型、その他に大別され、現在も小型化・軽量化やフレキシブル化(折り曲げられる)の要求に対応しながら進化を続けている。
ここ数年は、とくに伸縮性を付与したウェアラブルデバイスであるストレッチャブルデバイスの開発が活発化する傾向にあり、2014年には着用するだけで心拍数を計測できるスポーツウェアが発売された。
ウェアの電極には、ナノファイバー間の空隙に導電性高分子を高含浸させた機能性素材が用いられており、ストレッチャブルデバイスのための電極・配線材料や導電材料等の開発も進んでいる。
ストレッチャブルデバイスは従来のウェアラブルデバイスに比べ、激しい運動時や就寝時などでも装着者の快適性を損なうことなく、生体情報を正確に取得できる。
実用化が始まったスポーツ分野のほか、企業等における従業員の安全管理に対する意識の高まり、医療費の負担軽減ニーズなどを背景に建設・運輸分野で先行して需要が立ち上がると考える。
医療や介護、ヘルスケア、エンターテインメントの分野でも需要が拡大すると予測する。
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