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バローHD/3月期は改装投資が先行し営業利益12.8%減

2018年05月15日 11:30 / 決算

バローホールディングスが5月10日に発表した2018年3月期決算は、売上高5440億2000万円(前年同期比4.5%増)、営業利益134億7000万円(12.8%減)、経常利益149億3700万円(10.9%減)、当期利益75億7000万円(28.1%減)となった。

<SMバロー勝川店>
SMバロー勝川店

SM事業の売上高は3459億6000万円(2.8%増)、営業利益は85億1800万円(12.5%減)となった。

既存店の強化を課題とするSMバローは28店で改装を行い、「カテゴリーキラー」として広域からの集客を可能にする魅力ある店づくりを進めた。

改装にあたっては、2017年10月新設の「SMバロー勝川店」(愛知県春日井市)や11月新設の「SMバロールビットタウン店」(岐阜県中津川市)などに導入した品揃え、価格、鮮度・美味しさへの取り組みを波及させた。

増床により売場面積が約2300m2を超えた「SMバロー羽島インター店」(岐阜県羽島市)では、青果・精肉部門を拡張するなど、売場構成を大きく変更し、青果からインストア・ベーカリーまで魅力あるカテゴリーを配置した。

課題としていた鮮魚部門では商品化を見直すとともに、テナント導入による補強を行い、生鮮の魅力の連続性を高めた。

店舗では、2017年4月に移転新設した「SMバロー北寺島店」(静岡県浜松市中区)を含む8店を開設、2店を閉鎖し、期末SM店舗数はグループ合計281店となった。

<V・drug岐阜県庁西店>
V・drug岐阜県庁西店

ドラッグストア事業の売上高は1179億4900万円(10.2%増)、営業利益は25億3200万円(6.0%減)となった。

利便性の向上による集客拡大と専門性の強化を図り、30店で改装を行ったほか、岐阜・愛知を中心に27店を新設、3店を閉鎖し、期末店舗数は361店となった。

2017年9月新設の「V・drug岐阜県庁西店」(岐阜県岐阜市)では、医薬品・化粧品の強化と併せて食品部門を拡充し、中部フーズが店内製造・販売業務を担う惣菜売場やタチヤが運営する青果・精肉売場を設置した。

10月に移転新設した「V・drug高山中央薬局」(岐阜県高山市)でも惣菜売場を導入したほか、脳・血管年齢や基礎代謝を測るヘルスチェック・コーナーの設置や化粧品売場の充実を図った。

オペレーションの効率化に向けて、「V・drug長久手南店」(愛知県長久手市)、「V・drug可児川合店」(岐阜県可児市)を改装して販促策をEDLP(エブリデイ・ロー・プライス)に変更し、自動発注の拡大や機能が重複する商品の削減を進めたところ、商品管理に係る作業を大幅に削減できたため、同様の変更を計10店に拡大した。

既存店の更なる伸張を目指して、第3四半期より価格政策の見直しを図り、地域別の価格設定や売れ筋商品のEDLP化を進めた。

好調に推移してきた調剤や化粧品に加え、食品部門が高い伸びを示し、中部薬品の既存店売上高が4.6%増加した。

前期から当期にかけて開設した店舗も寄与したが、増加した人件費や新店開業費用を吸収できず、増収減益となった。

通期は売上高5600億円(2.9%増)、営業利益148億円(9.9%増)、経常利益163億円(9.1%増)、当期利益90億円(18.9%増)の見通し。

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