流通ニュースは、流通全般の最新ニュースを発信しています。





ローソン/惣菜・冷凍食品などが好調3~5月増収増益

2021年07月08日 11:20 / 決算

ローソンが7月8日に発表した2022年2月期第1四半期決算によると、営業総収入1692億6400万円(前年同期比8.9%増)、営業利益106億1700万円(304.6%増)、経常利益103億9700万円(760.1%増)、親会社に帰属する当期利益56億3700万円(前期は41億8500万円の損失)となった。

3~5月は、同社設立50周年に当たる2025年に向けて策定した「Challenge 2025」を実現すべく、昨年9月に立ち上げたローソングループ大変革実行委員会のもと、事業環境の変化に対応した店舗改装や商品刷新を行った。さらに、持続的な成長に向けた中長期課題の解決、新たな収益機会の獲得、働きがいの醸成などにも取り組んでいる。

国内コンビニ事業は、営業総収入は1049億8400万円(2.1%増)、セグメント利益は66億2200万円(202.8%増)。

コロナ禍で需要が高まった商品を含め、消費者の生活と価値観の変化に対応する商品の品ぞろえを拡充し、顧客ニーズにお応えして売上向上に努めるとともに、店舗オペレーションの効率化、廃棄ロス・水道光熱費の削減など、加盟店利益の向上に向けた取り組みを継続している。

昨年から品ぞろえの拡充に取り組んできた生鮮品・冷凍食品・日配食品・常温和洋菓子・酒類は、引き続き売上が伸長した。米飯は、3月に長鮮度化・チルド化へのリニューアルを実施した「これが弁当」シリーズが好評を博したほか、「金しゃりおにぎり」シリーズが好調に推移した。

カウンターファストフードでは、誕生35周年を迎えた「からあげクン」や「鶏から」などの定番商品が好調だった。また、店内調理サービス「まちかど厨房」は、外出機会の減る中で、専門店のおいしさを提供している外食企業とのコラボレーション商品などが好評だったという。

「まちかど厨房」は、5月末日現在約600店舗で展開しているが、コロナ禍でも売上が伸長し、引き続き需要が高いことから、導入店舗の拡大に取り組む。

コロナ禍でニーズが高まるフードデリバリーサービスについては、展開中の「ウーバーイーツ」、「foodpanda(フードパンダ)」に加え、4月から「Wolt(ウォルト)」を導入した。これにより、3社のサービスを合わせたフードデリバリーサービスの導入店舗数は、5月末日現在で28都道府県の1635店舗。

また、東京都を含む4都県下の「ローソン」12店舗で、日本国内の「ウーバーイーツ」では初となるOTC医薬品の取り扱いも開始している。

店舗政策は、「ローソン」「ナチュラルローソン」「ローソンストア100」の国内の出店数は190店舗、閉店数は54店舗となり、5月末日現在の国内総店舗数は1万4612店舗。2020年9月にポプラとの間で締結した共同事業契約に基づき、同社ブランドから「ローソン・ポプラ」「ローソン」ブランドへ116店を転換した。

成城石井事業の営業総収入は274億1000万円(9.1%増)、セグメント利益は29億4300万円(12.5%増)。

4月の緊急事態宣言の発令により、スーパーマーケット需要が高まり、路面店を中心に青果、精肉、鮮魚などの生鮮品が伸長したことに加え、自社のセントラルキッチンで製造している自家製惣菜も好調に推移した。また、駅ビルや商業施設の店舗についても、回復基調が続いているという。5月末で164店舗体制となった。

中国、タイ、インドネシア、フィリピン、米国ハワイ州で店舗を運営している海外事業の営業総収入は159億2300万円(44.5%増)、セグメント利益は3億3700万円(前年同期セグメント損失は11億4200万円)。

中国は、コロナ禍の影響から早期に脱し、全ての店舗で通常営業を行っている。5月末日現在の中国の店舗数は合計で3640店舗と前期末比で296店舗の純増となっている。

中国事業は、2020年度に営業利益で黒字化を達成、店舗数も日系コンビニエンスストアの中では最大級となった。今年度も店舗網の拡大を進め、より多くの地域で同社の強みである高品質なオリジナル商品などを提供し、同社の認知度を上げるとともに収益拡大に取り組む。出店に関しては、当社独力での出店に加え、現地パートナーとのエリアライセンス契約も並行して進めていく計画だ。

エンタテインメント関連事業の営業総収入は154億9400万円(37.8%増)、セグメント利益は3億3700万円(前年同期セグメント損失は9億6100万円)。

チケット事業において、4月に発令された緊急事態宣言の影響により、取扱高の回復が鈍化した。しかし、昨年培った経験を生かし、入場制限がある中でもイベントの開催ができる環境を確保し、スポーツ、演劇、レジャーなどのジャンルがけん引し、第1四半期における取扱高は回復傾向にあるという。EC事業は堅調に推移している。

金融関連事業の営業総収入は83億3600万円(8.7%増)、セグメント利益は4億9300万円(前年同期セグメント利益は2700万円)。

基盤となる共同ATM事業では提携金融機関の拡大に取り組み、ローソン銀行ATMのサービス拡充を進めた。5月末日現在、全国のATM設置台数は1万3571台(前年同期比148台増)、1日1台当たりのATM平均利用件数は46.2件(前年同期比7.8件増)。提携金融機関数は2021年4月に信用金庫のATMサービスを開始したことから、全国で377金融機関(前年同期比253社増)。

通期は、営業総収入7280億円(9.3%増)、営業利益500億円(22.3%増)、経常利益450億円(19.6%増)、親会社に帰属する当期利益135億円(55.4%増)を見込んでいる。

関連記事

決算 最新記事

一覧

最新ニュース

一覧