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すかいらーくHD/1~9月は損益分岐点引き下げで営業利益74億円

2021年11月15日 10:40 / 決算

すかいらーくホールディングスが11月12日に発表した2021年度12月期第3四半期決算によると、売上収益1895億6600万円(前年同期比11.2%減)、営業利益74億2000万円(前期は211億4300万円の損失)、税引前利益42億7100万円(前期は237億1000万円の損失)、親会社に帰属する当期利益23億7100万円(前期は146億2400万円の損失)となった。

損益分岐点引き下げのための取り組みとして、深夜営業廃止による固定人件費や水道光熱費の低減、プロモーション費用の低減、デジタルメニューブックの導入などによる店舗生産性の向上、オーナーの協力による店舗賃料の減額や売上歩率への契約変更、本部経費の削減、その他不要不急のコストの執行停止といった販売費・一般管理費の低減を実施した。

売上収益の動向では、コロナ禍で外食機会が減少する中、外食に「意味」や「価値」を求め、豊かな食事時間を過ごしたいという消費者動向が継続しており、グループブランドの中でも専門性が高いブランドや居心地のよいブランドの業績が相対的に好調となった。具体的には、高原リゾートをイメージした「むさしの森珈琲」や、グルメ寿司の「魚屋路」、ハワイアン業態の「La Ohana」、中華の「バーミヤン」が該当する。

デリバリー、テイクアウトは、店内飲食にはマイナスの影響を与えたコロナ禍でのニーズの高まりとオリンピック期間中の巣ごもり需要拡大により、好調に推移した。デリバリーは第3四半期連結累計期間で対前年同期比29%増(2019年比74%増)、テイクアウトは対前年同期比24%増(2019年比165%増)となった。デリバリー、テイクアウトの売上強化には引き続き注力しており、2021年9月末で2300店でデリバリーサービスを実施、一都三県のエリア世帯カバー率は94%に達した。

店舗開発の状況では、7月に約13年ぶりに「バーミヤン」を北海道札幌市に出店した。2008年に北海道から撤退して以来、マーケットニーズに合わせた「バーミヤン」の改革を進め、北海道再上陸店舗の出店を果たした。同時に、「から好し」も北海道に初出店し、から揚げ専門店の品質を届けた。

また、9月には米国シカゴで「しゃぶ葉」の一号店をオープンした。厳選した良質な肉と新鮮な野菜をヘルシーに好きなだけ食べられる「しゃぶ葉」は、台湾とマレーシアでも既に成功しているブランド。グループの経営資源とノウハウを最大限活かしつつ、米国のお客の嗜好やニーズを把握し、事業の展開の可能性について模索する。

通期は、売上収益2600億円(9.9%減)、営業利益210億円、税引前利益170億円、親会社に帰属する当期利益100億円を見込んでいる。

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