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トリドールHD/4~9月営業利益21.1%減、中国事業の整理費用増

2022年11月11日 10:20 / 決算

トリドールホールディングスが11月11日に発表した2023年3月期第2四半期決算によると、売上収益919億7000万円(前年同期比20.0%増)、営業利益64億7900万円(21.1%減)、税引前利益74億6400万円(3.3%減)、親会社に帰属する当期利益44億1800万円(18.3%減)となった。

トリドール

売り上げ面では、丸亀製麺、海外事業、その他の全セグメントが増収となっている。

利益面は、新型コロナウイルス感染症に係る時短協力金などの政府補助金38億3100万円を含むその他の営業収益が減少した一方で、その他の営業費用に中国事業にかかる一過性の事業整理費用12億1800万円を計上したことにより、営業利益は減益を計上している。

丸亀製麺は、売上収益515億6000万円(8.2%増)、原価抑制と増収による販管費率低下により、事業利益は67億3300万円(18.6%増)。

行動規制が厳しかった前年同期と比較して人の移動量が回復したことに加えて、商品戦略とブランディングを統合したマーケティングが奏功し、第1四半期からの好調が持続している。

6月から夏の看板商品「鬼おろし肉ぶっかけうどん」を発売すると同時に、鬼おろしシリーズの新作「鬼おろし鶏からぶっかけうどん」「鬼おろし豚しゃぶぶっかけうどん」を投入し、約300万食のヒットとなった。

8月は顧客からの要望に応えて「トマたまカレーうどん」を期間限定で再復活販売したほか、8月30日からはタルタルソースなどの品質をさらに高めた「タル鶏天ぶっかけうどん」と、2年ぶりとなる「辛タル鶏天ぶっかけうどん」を同時発売し、9月末までに166万食を販売するヒットを記録している。

海外事業は、売上収益は284億7900万円(44.5%増)。原材料高騰、人件費上昇、複数業態のグローバル展開に伴いマーケティング費用など先行投資が増加したこと、一部地域において新型コロナウイルス感染防止のための行動規制により経営効率が一時的に低下したことなどにより、事業利益は9億5500万円(34.0%減)だった。

その他事業は、「コナズ珈琲」、「肉のヤマキ商店」、「豚屋とん一」、「とりどーる」、「長田本庄軒」、「天ぷらまきの」、「らー麺ずんどう屋」、「晩杯屋」などを展開している。

売上収益は119億3100万円(28.5%増)、事業利益は14億3300万円(前年同期は1億1500万円)となった。

「らー麺ずんどう屋」、居酒屋業態の「晩杯屋」は、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置により休業・時短営業を余儀なくされた前年同期と比較して、客数が大きく増加した。

「コナズ珈琲」においても、期間限定メニューの開発、ハワイアンフラダンスのショーを開催するなど、ブランディングと合わせて来店を促進する取り組みを強化し、客数と客単価がともに上昇。「肉のヤマキ商店」も客数が大幅に増加して増収増益となった。また「豚屋とん一」は、不採算店舗を戦略的に閉店したことにより収益性が大幅に向上したという。

通期は、売上収益1919億円(25.1%増)、営業利益71億円(50.1%減)、税引前利益75億円(46.2%減)、親会社に帰属する当期利益40億円(55.5%減)を見込んでいる。

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