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イオン/3~5月営業収益2兆3247億円で過去最高を更新

2023年07月12日 15:50 / 決算

イオンが7月12日に発表した2024年2月期第1四半期決算によると、営業収益2兆3247億9800万円(前年同期比5.5%増)、営業利益514億6900万円(17.2%増)、経常利益481億2100万円(8.4%増)、親会社に帰属する当期利益177億2800万円(8.5%減)となった。

イオン

アフターコロナの需要拡大を取り込み、営業収益から経常利益までの段階利益は増収増益、過去最高を更新している。

前期に株式売却益を計上しており、親会社株主に帰属する四半期純利益177億2800万円(8.5%減)だが、実質増益だという。

新型コロナウイルス感染症が5類感染症に見直され、社会経済活動が回復し始めた一方、世界的な原材料価格の高騰や急激な円安など、消費者の生活防衛意識が高まる不透明な状況が続いている中で、全報告セグメントが増収となった。

営業利益は、プライベートブランド(PB)拡販、デジタルを活用した生産性の向上や使用電力の削減を進めたGMS(総合スーパー)事業、SM(スーパーマーケット)事業、DS(ディスカウントストア)事業、またコロナ下対比で客足の回復が進んだディベロッパー事業、サービス・専門店事業、国際事業が増益となっている。

一方で、営業債権残高に合わせて貸倒引当金繰入額、販売促進費が増加した総合金融事業と、水道光熱費が大幅に増加したヘルス&ウエルネス事業が減益を計上している。

GMS事業は、営業収益8216億6500万円(4.1%増)、営業利益10億6300万円(前年同期より9億5500万円の増益)。商品原価、賃金、エネルギーコストが上昇する経営環境において2期連続で営業黒字だった。食の強化、DXの推進に取り組むイオン九州は営業収益、各利益も過去最高を更新した。

イオンリテールは、営業損失18億円となったが、コロナ前の2019年対比では着実に業績が改善しているという。

SM事業は、営業収益6649億1300万円(3.3%増)、営業利益62億7900万円(前年同期より29億5000万円の増益)。DS事業は、営業収益996億1500万円(4.4%増)、営業利益16億8000万円(前年同期より15億9200万円の増益)。

都市部に展開するまいばすけっと、U.S.M.H、ダイエーが増益に貢献した。

トップバリュの価格優位性を生かした拡販で売り上げ改善。セルフレジ導入による人時効率化、冷蔵ケースの入れ替えによる消費電力の削減で販管費をコントロールしている。

ヘルス&ウエルネス事業は、営業収益2996億4000万円(11.4%増)、営業利益71億 60 00万円(前年同期より3億1800万円の減益)。

販管費はエネルギー価格の高騰を受け水光熱費が大幅に増加した。

総合金融事業は、営業収益1158億9000万円(7.2%増)、営業利益94億7300万円(前年同期より60億3800万円の減益)。

国内・海外ともに取扱高・営業債権残高が拡大し増収だった。一方、国内外で貸し倒れ関連費用が増加し、営業利益は前年同期比で減少している。

ディベロッパー事業は、営業収益1168億5800万円(8.6%増)、営業利益140億1400万円(前年同期より9億1500万円の増益)。

国内はアフターコロナの人流回復を捉え、テナント売り上げは想定内の回復となり増収増益だった。

海外は各国の旧正月に関連する購買需要を捉え、営業収益は2桁伸長し増収増益を計上している。

サービス・専門店事業は、営業収益2003億8400万円(7.5%増)、営業利益55億8100万円(前年同期より26億8300万円の増益)。

イオンエンターテイメントはヒット作品の集客効果で観客動員数が3割増加し増収増益となっている。収益構造改革に取り組むジーフット、ブランド力強化を進めるコックスは想定上回る増収増益となった。

国際事業は、営業収益1322億6900万円(8.9%増)、営業利益32億2700万円(前年同期より3億6100万円の増益)。

中国事業、イオンマレーシアは行動規制のない春節・旧正月で各地への帰省・旅行の需要を取り込み、店舗の集客は大幅に増加。春節関連商品も好調に推移し、増収増益となっている。

通期は、営業収益9兆4000億円(3.1%増)、営業利益2200億円(4.9%増)、経常利益2100億円(3.1%増)、親会社に帰属する当期利益250億円(16.9%増)を見込んでいる。

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