三井不動産は12月10日、東京都立川市の多摩モノレール立飛駅前に駅直結型のリージョナル型ショッピングセンター「三井ショッピングパークららぽーと立川立飛」をオープンする。7日、関係者向け内覧会を開催した。
敷地面積約9万4000m2、延床面積約15万4000m2、店舗面積約6万m2に250店を集積した。目標年商は、開業2~3年後のオープン景気終了後の定常年度で約330億円を計画する。
総店舗数は、ららぽーとTOKYO-BAY約460店、ラゾーナ川崎プラザ約330店、ららぽーとEXPOCITY305店、ららぽーと富士見293店、ららぽーと海老名263店に次ぐ、6番目の規模。ららぽーととしては、12施設目。
立川で不動産開発を行う立飛ホールディングスが事業者で、土地建物を保有。
三井不動産は、立飛HDから委託を受け、デベロップメントマネジャーとして、建物竣工までの開発計画の立案、設計・施工管理、テナントの誘致を行った。竣工後に建物のマスターリースを受け、施設の運営管理を担う。
1次商圏は5km圏内の約27万世帯、約62万人。ららぽーとは全施設とも1次商圏は5kmで設定しているが、商圏人口はラゾーナ川崎プラザ、ららぽーと豊洲に次ぐ規模。
JR立川駅に隣接する多摩都市モノレールの立川北駅から2駅4分に立地する。
JR立川駅は、駅ビルの「グランデュオ、「ルミネ立川」、エキナカ商業施設「エキュート立川」のほか、「伊勢丹立川店」「立川タカシマヤ」「立川ロフト」「ビックカメラ立川店」など商業集積が形成されている。
石神裕之常務執行役員商業施設本部長は「立川駅周辺には、ワンストップショッピングの施設がない。立川は西東京の拠点であり、エリアとしての価値を高めることができる。新宿に匹敵するポテンシャルがあり、立川エリアにお客さんが流入するようにしたい」と語る。
5km圏内の3人、4人、5人世帯の割合は36.4%(東京平均は29.8%)で、ららぽーとがメインターゲットとするファミリー層が多い。立川市の昼夜間人口比率は112.1%、1km圏内は123.4%とさらに高い。立川市の人口構成比は20代から30代の女性が13.8%と周辺政令指定都市よりも高い。
働く女性が多い商圏であることから、20代から30代までの働く、大人女子のためのワークショップイベント「mitsucul(ミツカル)」を開催。オープン時は生け花のワークショップを開き、今後、クリスマスや一人旅に出たくなるようなワークショップなどを開催する。
キュレーションマガジンantenna(アンテナ)とコラボレーションして、旬な情報を取り入れ、ターゲット層の女性が本当にやりたいイベントを開催する予定だ。
JR立川駅から近く、駅前商業集積の多さから立川市では、駅周辺の交通渋滞がひとつの課題となっている。そのため、立飛駅に新たに南口を設置し、立飛HDが歩行者用デッキである立飛横断橋を設置し、駅直結の構造とした。
館内には、交通系ICタッチラリー端末を常設し、公共交通機関で来店するとスタンプが貯まる仕組みで、スタンプ10個で、三井ショッピングパークポイント100ポイント(100円相当)を進呈する。
大店立地法は、施設の車での来店比率を70%と定めている関係で、3100台の駐車場を設置。そのほか2100台の駐車場と提携駐車場600台を確保しているが、あくまで、法律へ対応したもので、公共交通機関での来店を強く推奨したいという。
買い物や食事だけでなく、「音楽」「文化」「子育て」をキーワードに多彩なサービスを提供。すべの人が気軽に訪れ、新しい発見に出会うことができるような地域の「憩いの場」でありたいという想いから、施設コンセプトを「&Garden Tachikawa」とした。
人が集う商業施設でのコンテンツの融合として、地域と連携した音楽イベントを開催。国立音楽大学によるグランドオープン・ファンファーレなどさまざま企画を予定する。
西東京地区に多くの音楽教室や店舗を展開する宮地楽器が出店。楽器専門店に、音楽教室や修理工房を併設した店舗で、楽譜コンシェルジュによるアドバイスなど、演奏にもつながるサービスを提供する。
大阪府和泉市に2014年10月に開業した「ららぽーと和泉」から導入した新コンセプト「ママ with ららぽーと」を踏襲。三井不動産の子育て中のママ社員がチームを結成したプロジェクトで、キッズエリア、キッズトイレ(おむつ替え室)、授乳室、などの施設設計に、子育て中のママの声を取り入れる取り組みをした。
タワーレコードの協力を得て、授乳室にヒーリング音楽が流れる視聴機を設置。視聴した曲をタワーレコードで購入できるサービスを開始した。
キッズプレイグラウンドとカフェの複合店「mogoon(モグーン)」内では、リラク系ボディケアを提供するRe.Ra.Kuが店内で出張リラクゼーションを提供する予定だ。
店舗の個室の飲食スペースに、施術用具を持ち込み、子どもをキッズプレイグラウンドで遊ばせながら、ママが休憩できるサービスを、テナントによるコラボレーションで提供する。
ヘアカットのQB HOUSEは、木目調の落ち着いたデザインの店内に、キッズスペースを併設。店内で子どもが飽きることなく時間を過ごせる工夫をした。
武蔵野美術大学との産学共同事業として、3階の共用空間の家具、廊下壁面、館外オブジェのデザインを学生が担当。地域の子どもと学生がワークショップを行い壁面装飾をした作品「sky」を設置するなど、地域との共生も目指した。
地元立川の書籍店「オリオン書房」も出店した。ららぽーと立川立飛は、新立川航空の工場跡地であることから、昭和の軽飛行機をモチーフにした児童書コーナーを導入した。
出店テナント同士の新たなコラボレーションとして、1階のペットとペット用品の専門店PET PARADISE DXと3階の写真館hollyhockが共同企画を実施。家族の一員である大切なペットとの思い出の一枚を撮影するサービスを提供する。
三井不動産では、出店テナント同士が連携して、新たなサービスを提供する取り組みを、今年から本格化している。
10月29日に神奈川県海老名市に開業した「ららぽーと海老名」では、テーマに合わせて出店テナントを集積し、ひとつの空間で統一したデザインで、壁面を廃止し、複数のテナントがコラボレーションする空間エビセンを展開した。
ららぽーと立川立飛では、異なるフロア同士のテナントのコラボレーションを仕掛け、これまでにない新たな価値の提供を目指した。
今後も、商業施設を運営する三井不動産商業マネジメントが主体となって、出店テナントへさまざまなコラボレーションの可能性を呼びかけ行きたいという。
施設デザインには、高い空が広がり、豊かな緑が印象的な敷地のイメージを取り入れ、いつも訪れたくなる「居心地のよい空間」を目指した。
建物内部には、樹木の緑をイメージしてデザインした「ガーデンモール」と、青く晴れ渡る空をイメージしてデザインした「スカイモール」の2つのメインモールを配置。ゆったり、広々とした空間でショッピングを提供する。
全250店のうち、新業態や東京初出店の店舗を50店を集積。レディスの「ESCAR」、セレクトショップの「SUNNYROOM」、東急ハンズが手がけるクリエイターズ系鞄の「ピカロ」などの新業態が出店。
<earth music&ecology Living store>
こだわり素材のアイスクリーム「BLOCK natural ice cream」を併設した「earth music&ecology Living store」やレディスの「CABANA in Bou Jeloud」、雑貨の 「Natty’s」が東京初出店する。
<NANO・UNIVERSE FRAMMENTO CUORE>
洗練されたライフスタイルをトータルで提案するファッション感度の高いセレクトショップも集積。NANO・UNIVERSE FRAMMENTO CUORE、B:MING LIFE STORE by BEAMS、UNTED ARROWS green label relaxing、URBAN RESEARCH DOORS、SHIPS Days、FREEAK’S STOREなどが出店する。
<BEAUTY&YOUTH UNTED ARROWSのテラス席>
BEAUTY&YOUTH UNTED ARROWSは、立飛駅と連結する連絡ブリッジの入口に路面店形式で出店。屋上にテラス席を配置し、自然とくつろぎながら買い物を楽しめるサービスを提供する。
ARMANI EXCHANGE、GUESS、MICHAEL KORSといったインポートブランドやAMERICAN EAGLE OUTFITTERS、BANANA REPUBLIC、GAP、OLD NAVY、ZARA、UNIQLO、GUなどのカジュアルファッションも豊富にそろえた。
コスメでは、天然素材アロエをテーマにしたコスメショップ「アロエガーデン」、世界各地の植物原料にこだわり「化学添加物」を使用しない肌に優しい石けんとオイルの専門「Rirerecipe」や「LALINE」「ロクシタン」「ORBIS」などが出店する。
650席の座席に、富士山やモノレールが見えるよう大きな窓を採用した光あふれるフードコートを展開。食事のほか、ショッピングの合間のひと休みなど、子どもから大人までゆっくりとくつろげる空間とする。ひとりでも使いやすいカウンター席も用意する。
フードコートには、日本橋海鮮丼つじ半がショッピングセンターへ初出店し、立川の人気店である創作ラーメンの「鏡花」、ローストビーフ丼の「KAZU」が出店。スイーツパラダイスが手掛ける新業態「フレンチトーストパラダイス」、ふわとろオムライスの「デリッシュウフ」など新業態もそろえた。
自然と調和する空間をテーマに、建物内部中央には、シンボルツリーを備えた、植物をガラス容器の中で育てるインテリア「テラリウム」を設置。毎日、17時~22時には、年間を通じて、四季に合わせた3Dプロジェクションマッピングによる映像と光のインスタレーションを上映する。
小島浩史商業施設本部リージョナル事業部長は、「いまのところ増床計画はないが、今後も建物所有者である立飛HDで協力しながら、魅力と鮮度感のある商業施設を運営していきたい」と語った。
施設概要
所在地:東京都立川市泉町935-1
敷地面積:約9万4000m2
構造規模:店舗棟鉄骨造3階建、駐車場棟鉄骨造6階建
延床面積:約15万4000m2
店舗面積:約6万m2
店舗数:250店舗
駐車台数:約3100台
交通:多摩モノレール立飛駅直結
営業時間:物販・サービス・フードコート10時~21時
レストラン11時~22時
■ららぽーと立川立飛
http://www.lalaport-tachikawatachihi.com
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