イオン 新商品/「トップバリュ」中華や干物など電子レンジで簡便・時短
2025年03月07日 11:47 / 商品
イオンは3月6日、プライベートブランド「トップバリュ」の新商品発表会を開催。消費者ニーズを踏まえ「簡便(簡単・便利)」や「時短」にこだわった商品展開を強化していく。
簡便・時短を実現する上で、ポイントになるのが電子レンジの活用だ。
3月6日には、電子レンジだけで焼き餃子などを食べられる「レンジで焼きたて」 中華惣菜シリーズ(税込213円)を発売した。餃子のほかに、にら饅頭と焼売(しゅうまい)の合計3種類をラインアップした。
パッケージ内の紙トレーに特殊加工の発熱シートを敷き、電子レンジで加熱すると焼き目やクリスピー感が付く。フライパンで調理したような焼きたての味になるという。
イオンによると、フライパンで調理する冷凍商品と比べ調理時間を約7割短縮することが可能。また、タレなしでもおいしく食べられるよう味付けされており、準備や片付けの時間や手間を軽減できるという。
さらに電子レンジで加熱するだけで本格中華が食べられる「レンジでできる!中華 炒めないの素」(213円)を2月17日に発売。こちらもフライパンで炒める必要がないのが特徴で、コンロやフライパンの掃除が不要になる。
麻婆豆腐・麻婆茄子・回鍋肉(ホイコーロー)・鶏肉と野菜の香酢炒め・魚香土豆絲(ユイシャントウドウスー)の5種類(1人前・2袋入り)を展開する。
さらに4月16日には「レンジでおいしいひもの」シリーズを投入する。
電子レンジで手軽に魚の干物を楽しめるというもので、合計6品目(さば・縞ほっけ・あじ・さけ・かれい・ぶり)をそろえる。1パック55gで、価格は321~429円。
商品をパック詰めした後に85度で30分間加熱殺菌を行っており、賞味期限が30日と一般的な冷蔵干物よりも長くなっている。
電子レンジで温めるだけという「調理の簡便さ」が強みの商品のほかに、冷凍野菜でも時短や使いやすさを打ち出す。
2月12日発売した「スライスきゅうり」(250g・213円)は、1袋にきゅうり3本を使用しており、長期保存が可能で使いたい分だけ使える。下ごしらえ不要で調理時間を短縮でき、自然解凍で手間も軽減する。
水分量が多いきゅうりは冷凍保存が難しいが、急速冷凍技術の向上により、おいしさを保ちながら冷凍することが可能という。
「トップバリュ」の中でも低価格帯ブランド「ベストプライス」の商品として展開する。
「スライスきゅうり」について、イオントップバリュの土谷美津子社長は「水分が多くてかなり難しかったが、商品化できた。自然解凍で酢の物にしたりポテトサラダに入れたりできる。非常に便利だということで、発売と同時に売れている商品」と述べた。
また、土谷氏によると、昨今の米の値上がりにより、総菜パンの需要が増えているという。
「トップバリュだとウインナーが入ったパンが断トツ。炭水化物を別のもので、という需要が伸びている。簡便へのニーズにより、食パンではなくて、バターをぬったり焼いたりする必要がなく、そのまま食べられる商品が非常に伸びている。冷凍ではパスタやうどんも好調。野菜についても野菜の高騰で、冷凍野菜やキノコ類も伸びている。この傾向はまだ続くのではないか」(土谷社長)。
取材・執筆 比木暁
流通ニュースでは小売・流通業界に特化した
B2B専門のニュースを平日毎朝メール配信しています。