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イトーヨーカドー/アリオ橋本で品出し、かご回収など6種のロボット導入

2022年12月15日 14:31 / IT・システム

イトーヨーカ堂は12月15日、アリオ橋本・イトーヨーカドーアリオ橋本店(相模原市緑区)において、6種類のロボット導入実験の概要を公開した。

<品出し支援ロボ>
品出し支援ロボ

神奈川県の「2022年度新型コロナウイルス感染症対策ロボット実装事業」の一環として、実施しているもの。

品出し(シーオス)、買い物カゴ・カート回収運搬(協栄産業)、視覚障がい者などのアテンド(日信電子サービス)、施設案内(マクニカ)、配膳(エリアカザン)、清掃(アマノ)を支援するロボットの実験を11月中旬から本格開始した。

今回の実験の結果・効果を検証、まとめた報告書を、2023年2月以降公開予定だ。

イトーヨーカ堂の寺島恵美子管理統括マネジャーは、「品出し支援ロボは飲料、米など重量物を自律搬送、買い物カゴ・カート回収運搬支援ロボでは、従業員に追従し、買い物カゴやカートを搬送することで、負担を軽減する。人間とロボの共同により、1回の作業で2倍量近く運べるので、作業効率向上効果を期待している」と説明した。

<品出しカートからロボットが自動的に着脱>
品出しカートからロボットが自動的に着脱

品出し支援ロボ「Logiler Move」は、バックヤードから食品売り場へ食品(重量物)を搬送する際の身体的負担を軽減。バックヤードでピッキングし、あらかじめ店内の配送ルートを設定したタブレットを使い、店内のスタッフに運搬先の棚を指示する。商品を運んだあとは、品出しカートからロボットが自動的に着脱し、自律搬送でバックヤードに戻ることで、スタッフの移動が減り、搬送作業の負担を軽減する。

<買い物カゴ回収運搬ロボ>
買い物カゴ回収運搬ロボ

<カートは最大15台を回収>

館内各所で貸出・回収される買い物カゴ・買い物カートの回収・補充作業の身体的負担が大きいという課題があった。

<足の画像を認識>
足の画像を認識

実験で使用されるロボ「サウザー」は、スイッチを押す人の足の画像を認識して、その人に追従し、買い物カゴやカートを搬送する。スタッフはスイッチを押すだけで利用でき、リモコンなどの別の機器を持つことは不要となっている。

<アテンドを支援>
アテンドを支援

また、アリオ橋本では視覚障がい者など介助が必要な顧客に、肩を貸しながら行きたい店舗にアテンドするサービスをコロナ前実施していた。しかし、現在接触感染リスク防止の観点から休止している。同サービス再開による顧客満足度向上を目的に、実験を開始した。

インフォメーションセンターにおいて、介助を希望する旨伝えると、顧客が車いす状のロボ「Garoo NESedition」に乗り、専用の機器を持ったスタッフに追従して走行する。

アリオ橋本の野尻敏行支配人は、「コロナ前は5~6組の支援希望者がいたが、残念ながら感染リスク軽減のため、サービスを休止していた。実験が始まってからは肢体の不自由さから車いすとして介助を希望する顧客もおり、買い物しやすさにつながると考えている」と述べた。

<案内ロボ「temi」>
案内ロボ「temi」

さらに、アリオ橋本の広大な館内に1カ所しかインフォメーションセンターがなく、案内が行き届かない悩みがあった。

案内ロボ「temi」の採用で、地図表示、スタッフをオンライン通話で呼び出す遠隔コミュニケーション、自律移動による誘導により、スムーズな案内で、サービス改善を図る。

<遠隔で案内も可能>

配膳ロボット「BellaBot」もフードコートで実験。注文後の料理をロボットに載せ、注文者の待つテーブル(実験用の特別席)まで自律移動で配膳する。

<「いきなり!ステーキ」の料理をロボが配膳>
ロボが配膳

12月15日~21日、「いきなり!ステーキ」の協力で、本格的に実証を開始する。

注文者が「いきなり!ステーキ」店頭で注文、呼び出しブザーを受け取る。ブザーが鳴ったら、ロボにブザーを乗せ、画面の「いきなりステーキ」と「出発」をタッチすると、ロボが店頭まで料理を取りに行き、注文者のもとに配膳する仕組み。

<自動走行で配膳を支援>

2023年1月7日~15日に第2弾も予定している。ともに実施時間は平日11時~18時、休日10時~19時。

<清掃ロボ「EGrobo」>
清掃ロボ「EGrobo」

アリオ橋本の広大な店舗の清掃について、清掃ロボ「EGrobo」を用いて、閉館後・開店前に実験を行う。

<自律移動で清掃>

あらかじめ、ロボに館内のルートを記憶させると、自律移動で清掃できる。

アルカリ洗浄水をまき、モップで拭きながら、ポンプで余分な水分を吸い上げる一連の作業を自動化。清掃業務の効率化を図る。

なお、同事業は、アリオ橋本のほか、ODAKYU湘南GATE(案内支援)、湘南鎌倉総合病院(ストレッチャー搬送)、湯本富士屋ホテル(配膳・下膳、案内誘導、食材納品支援)でも実験を実施中だ。

■アリオ橋本
所在地:神奈川県相模原市緑区大山町1-22

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