サミット/「エミテラス所沢」に新店舗オープン、売上目標33億9000万円
2024年09月19日 18:05 / 店舗レポート
サミットは9月24日、埼玉県所沢市に「サミットストア エミテラス所沢店」を開店する。19日、記者会見を行った。
所沢エリアでの出店は初めて。西武鉄道所沢車両工場跡地エリアに開発された、広域集客型の商業施設「エミテラス所沢」の1階に位置する。同施設のフードダイニング「こもれびフードホール」に隣接している。最寄り駅は、徒歩4分圏内に位置する西武池袋線・西武新宿線の所沢駅。駅周辺には20~30代の単身世帯が多く住むが、近年は若年層ファミリーを中心に世帯数・人口ともに伸長している。
商圏人口は、1次商圏(0.5km以内)4999世帯9149人、2次商圏(1.0km以内)2万139世帯3万8510人、3次商圏(1.5km以内)3万5783世帯7万587人。所沢駅至近には西友、西武・グランエミオの食品売場があるほか、近隣にも2020年以降、売場面積1800m2を超える「ヤオコー」「オーケー」「ライフ」が出店するなど、競合環境が激化する中でのオープンを迎える。
なお、同店の開店により、店舗数は東京都90店舗、神奈川県16店舗、埼玉県12店舗、千葉県6店舗の124店舗となる。大型ショッピングセンター店舗としては、「桜木町コレットマート店」「テラスモール松戸店」「テラスモール湘南店」に続く4店舗目。現在、SC店舗はいずれも売上高が好調だという。
服部哲也社長は「最寄り駅が一定の知名度を持ち、そこを目がけて、さまざまなお客様が来店するという意味では、今回は特殊な店舗となる。当社の掲げる『生きる糧を分かち合う』という、お客様に寄り添い支持を得ながら社員も楽しく働ける店が、多様な人が訪れる店でも果たして発揮できるかどうか、試金石となる。
我々の接客がどう受け入れられるかを試す。エミテラス内のほかの店を目的に来た方にも寄ってもらい、良い店だと認知してもらう。次回以降はサミットを目的に来てもらえるよう、顧客を増やしていきたい」と語った。
3月に発売した「サミットオリジナル」シリーズ、「案内係」「おためし下さい」などの特徴的なサービスをそろえて地域に支持されるスーパーマーケットを目指す。
岡田崇 常務 MD本部長 兼 リテイルDX推進室マネジャーは「そもそも買物に困らないほどSMがひしめくエリアで、多くの人がサミットを知らない。周辺環境には若いファミリー世帯、若年層を狙いやすいという事情はあるが、そこに合わせて品目を調整するとサミットらしさが伝わらない。ベーシックなMDでスタートする。晴海の店舗(2月29日開業)からMDで大きく変えたことはない。
後発ながらも、地域に根差したスーパーマーケットがコンセプトだ。サミットの魅力をどう伝えるかが大事。われわれの強みが何かをもう一度突き詰める。レンジアップ商品の仕上がりなど、食べてもらうことで商品価値を知ってもらう場を提供していく」と述べた。
サミットが得意とする「即食・半調理・簡便商品」の最新MDを品ぞろえする。「毎日食べたくなる味」「本格的メインディッシュ」「お酒のおつまみ」など、「簡単なのに美味しい」商品で簡便ニーズに応える。オーガニック野菜などで健康志向にも対応。ファミリー向けにノンアルコール品や骨取り魚なども扱う。
青果売場では、「フレッシュサラダ&カットフルーツ」コーナーで、インストア製造のサラダやカットフルーツ、そのフルーツを使ったデザートを販売。2月に開店した「ららテラスHARUMI FLAG店」でも好評だった、肉・豆などの具材が豊富な「サラダボウル」なども導入する。
「農家さんから直送コーナー」では、7名の地場野菜生産者が午前と午後に新鮮な野菜を納品する。その他、ドライフルーツ・ナッツのバイキング、オーガニック野菜、南国フルーツなど特徴ある商品も品ぞろえした。
鮮魚売場では、「おさかなキッチンコーナー」で旬の生鮮魚を販売。調理の手間を省きたい、すぐに食べたいというニーズにも応えて、それらを使った刺身や焼魚も用意する。グリドルを使って焼き上げた鉄板焼や、店内製造の燻製商品・海鮮おつまみなどもラインアップした。
刺身コーナーでは「本まぐろづくしお刺身盛合せ」を定番で販売し、週末には内容量の多い8点盛・12点盛なども取りそろえる。
精肉売場では、専用のオーブンや鉄板を使用し、店内で調理するグリルキッチン商品を販売。帰宅時間帯に合わせ、18時以降も陳列量を充実させる予定だ。
とり肉コーナーでは、トレーパックの商品のほか、容器がかさばらず冷凍保存もしやすいノントレー商品も扱う。使い勝手の良い牛肉や豚肉のこま切れ、豚ひき肉などは、お買得な大容量商品もまとめて販売する。
総菜売場では、商業施設内でランチ需要が見込めることから、精肉売場の人気商品「炭火焼ローストビーフ」を使用した「プチローストビーフ丼」や、店内で手揚げしている「えび天」「野菜天」などを盛り込んだ「天丼」を導入。週末は、ファミリー層に向けたセット商品(おかず、おつまみ)や、上質な「にぎり寿司」などを提供する。
加えて、青果・鮮魚・精肉売場の生鮮素材を店内で盛りつけたレンジアップ商品(蒸し野菜セット、麺類、スープ、味付け肉、肉巻き、肉詰めなど)も総菜売場でまとめて取り扱う。
インストアベーカリー「ダン・ブラウン」では、各種パンやバーガー、専用窯で焼き上げたナポリピッツァを販売。冷蔵ケースでは、精肉売場のローストビーフや合鴨スモークを使用したサンドイッチなど、店内で手作りした商品を提供する。週末には、ファミリー層に人気のドーナツを10アイテムそろえ、ミニパンなどの大容量商品も売り込む。
高まる健康志向を捉え、米粉を使用したパン、添加物を極力抑えた食パンなども取りそろえた。
特徴ある商品として「サミットオリジナル」の食品を充実。中でも簡便需要に応えるレンジアップ商材では、エビチリなどの新商品も並ぶ。岡田常務は「オリジナルブランドの開発は晴海当時は10アイテム程度だったが、商品を着実に増やしている。年度内に100SKUまで増やす」と話す。
冷凍食品売場には、下処理の手間を省いた冷凍野菜も充実。スイーツも豊富に取り扱う。一部「韓国コーナー」も設け、若年層に人気の韓国スイーツや、「ヤンニョムチキン」「コムタンクッパ」といった食品も充実させた。冷食のみならず、サミットでは8月に各店舗で初めて「韓国フェア」を開催するなど、ニーズの高まる韓国食品の品ぞろえを強化している。
酒類は、ライトユーザー向けのラインアップとなる。酒売場の近くでは、店内でカットしたナチュラルチーズや店内で製造するスモークフィッシュなど、おつまみに最適な商品も販売する。
顧客が気になる商品を紹介し、実際に食べてみたい商品をリクエストできる場所「おためし下さい」を引き続き導入する。
各所にはデジタルサイネージを設け、「サミットオリジナル」「案内係」「おためし下さい」など、サミット独自の商材・サービスについての認知を図る。POPもフル活用していく。
■サミットストア エミテラス所沢店
所在地:埼玉県所沢市東住吉10-1
TEL:04-2903-3301
売場面積:1700m2(514坪)
バックヤード面積:1149m2(347坪)
駐車台数:1700台(施設共用)
駐輪台数:2000台(施設共用)
レジ台数:24台(セルフ精算レジ4台、セルフレジ20台)
営業時間:9時~23時(9月24日は10時開店)
年間休日:年1日予定
年商目標:33億9000万円
従業員数:103.4人(正社員30.5人、パートタイム・アルバイト社員72.9人)※パートタイム・アルバイト社員は173時間/月=1人で計算
商圏内世帯数(人口):1次商圏(半径0.5km以内)4999世帯9149人、2次商圏(半径1.0km以内)2万139世帯3万8510人、3次商圏(半径1.5km以内)3万5783世帯7万587人
取材・執筆 古川勝平
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