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日本フードサービス協会/2月の外食産業は休日増加で4.8%増

2020年03月31日 14:40 / 月次

日本フードサービス協会が発表した外食産業市場動向調査によると、外食産業の2月度売上状況は、前年同月比4.8%増となった。

2月は、新型コロナウイルス(新型コロナ)の影響は、業態、立地等によって明暗が分かれた。ファーストフードが好調な持ち帰り需要に支えられ上振れした一方、ディナーレストラン・居酒屋業態は、インバウンドや宴会需要の減少から、月の後半、特に政府から大規模イベントなどの自粛要請が行われた最終週以降は、客足が減少し売上への打撃が目立った。

だが、うるう年の2020年は2月の日数自体が多く、また天皇誕生日で祝日が増えたなどの特殊要因とあいまって、土曜日が1日多い曜日周りも幸いし、月間では、外食全体の売上は4.8%増と前年を上回った。

<売上高と店舗数の伸び率推移>
売上高と店舗数の伸び率推移

ファーストフード業態は、全体売上は9.8%増と前年を上回った。洋風は、引き続き期間限定商品やお得なランチメニューの好調に加え、テイクアウト、宅配、ドライブスルーなどが好調で売上は14.0%増。和風は、牛丼各社で電子決済の40%還元キャンペーンが好調で、売上8.6%増。

麺類も、同じく電子決済還元や肉増量メニューなど各種キャンペーンが奏功し、売上4.7%増。持ち帰り米飯・回転寿司は、下旬以降、弁当の持ち帰りが伸び、売上5.8%増。その他は、アイスクリームも電子決済還元など各種キャンペーンが好調で、売上8.5%増となった。

ファミリーレストラン業態は、全体売上は2.0%増と前年を上回った。洋風と和風は、月後半を中心に新型コロナの影響で客数減が顕著だったものの、うるう年や休日増などの特殊要因に助けられ、月間ベースの売上は、洋風3.0%減、和風3.9%減の打撃にとどまった。

中華は、餃子などのテイクアウトの好調で、売上は7.7%増。焼き肉は、店によりまちまちであったが、メディア露出や半額キャンペーンが奏功したところや、休日の多い曜日周りもあり、売上は増加して24.4%増となった。

パブ・居酒屋業態では、飲酒業態は、立地や客層により新型コロナの影響に差があり、若年層やプライベート需要の多い店では影響が比較的少なかった一方、観光地立地や法人の宴会需要が多い店は月後半を中心に大きな打撃を受けた。自粛要請が出された2月最終週以降は、多くの企業で売上が落ち込んだが、うるうによる日数増等でいくぶん緩和され、月間ベースでは、パブ・ビアホールは売上9.6%減、居酒屋は売上4.8%減となった。

デイナーレストラン業態も、新型コロナの影響で観光地立地や法人の宴会需要が中心の店では集客減が目立ち、売上は2.6%減となった。特に2月最終週に売上が落ち込む企業が多く、3月にはさらなる打撃が予想される。

喫茶業態は、引き続き価格改定などで単価が上昇しているものの、新型コロナの影響で商業施設立地の店舗を中心に客足が落ち、売上は1.1%減となった。

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