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日本百貨店協会/9月売上高は7カ月連続プラスで20.2%増

2022年10月26日 11:00 / 月次

日本百貨店協会が10月25日に発表した2022年9月の全国百貨店売上高概況によると、全国の百貨店(調査対象71社・187店)の売上総額は約3813億円(前年同月比20.2%増)だった。

<9月の実績>

実数 前年同月比
売上高総額 3813億円 20.2%増
総店舗面積 487万4724m2 1.4%減
総従業員数 5万4957人 5.4%減

9月の売上高は20.2%増、入店客数21.5%増と、前月に続き共に二桁の伸びを示した。台風による時短営業や臨時休業も見られたが、前年の緊急事態宣言等による営業制限の反動に加え、増勢を維持する高額品、秋冬商材が活発に動いた衣料品・服飾雑貨等がけん引した。

外商催事や会員向け企画、物産展など各種イベントも好評で、集客と売上に寄与した。コロナ前との比較では、消費増税前の駆け込み需要のあった2019年比は23.6%減だが、2018年比では6.5%減と、回復基調が続いている。顧客別では、インバウンドが、段階的な水際緩和で204.0%増(6カ月連続/シェア2.4%)となったが、コロナ前の2019年比では63.7%減と、依然厳しい状況に大きな変化はない。

国内市場は18.4%増(7カ月連続/シェア97.6%)、2019年比では21.5%減となった。地区別では、全地区で対前年増となった。大都市(10都市/12カ月連続/24.6%増)と地方(10都市以外の地区/6カ月連続/8.5%増)の伸び率格差は、前月より3.1ポイント縮小した。

商品別では、主要5品目全てで前年実績をクリアした。ラグジュアリーブランドや時計・宝飾品等高額商材は高伸が続いており、特に美術・宝飾・貴金属の対前年比増は20カ月連続と、過去最長を更新した。また、衣料品や身のまわり品では、気温低下や外出・旅行ニーズの高まりで、コートやジャケット、靴、トラベルバッグなどが動いた。食料品では、手土産・ギフト需要を背景に和洋菓子が高い伸びを維持した他、惣菜も好調(13カ月連続増・過去最長更新)だったが、生鮮食品は台風や円安の影響から苦戦し前年割れとなった。

年末商戦に向け、各社ともデジタルを活用した取り組みや、業種業態を超えた連携策などを積極的に行っている。受注を開始したおせちについては、ライフスタイルや顧客ニーズに適合した商品を取りそろえ、堅調に推移している。

■日本百貨店協会の8月実績
日本百貨店協会/8月売上高は6カ月連続プラスで9.6%増

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