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サッポロ/2019年RTD販売44%増の1000万箱目標、新ブランド投入

2019年02月05日 15:50 / 店舗

サッポロビールは2月5日、2019年のRTD(缶チューハイ)の目標販売数量を前年比44%増の1000万箱(250ml×24本換算)とすると発表した。中期経営計画の目標を1年前倒しして、1000万箱の大台を目指す。

<高島社長>
高島社長

高島英也社長は、「消費者の根強い節約志向もあり、アルコール分が7%~9%の高アルコールRTDの市場は毎年成長を続け、2018年は度数別構成比で58%と約6割を占める水準となった。高アルコールの新ブランド99.99(ファーナイン)がけん引して、2018年度の販売実績は77%増となる694万箱となった。2026年には、2018年対比でRTD市場は50%増と伸長するとみている。男梅、愛のスコール、キレートレモンといった有名ブランドとのコラボ商品、フォーナイン、りらくすといったオリジナル商品で、新需要を開拓し、2019年は1000万箱を目指す」と述べた。

2018年のブランド別販売実績は、「サッポロチューハイ99.99」239万箱、「男梅サワー」162万箱(前年比2%減)、「愛のスコールサワー」83万箱(104%増)、「りらくす」65万箱、「キレートレモンサワー」46万箱(10%増)だった。

<フォーナイン>
フォーナイン

1000万箱の目標へ向けて、昨年発売し年間販売目標の200万箱を1カ月前倒しで達成したアルコール分9%の「フォーナイン」では、新フレーバーとして3月5日から「クリアライム」350ml税別参考小売141円、500ml191円を投入する。

既存商品の「クリアドライ」「クリアレモン」「クリアグレープフルーツ」に加えて通年商品を4種に拡大することで、前年比67%増となる400万ケースを目指す。

<レモン・ザ・リッチ>
レモン・ザ・リッチ

新たな新ブランドとして「レモン・ザ・リッチ」(アルコール分5%、350ml150円)を投入する。外食、家庭用ともにレモンサワーに注目が集まり、飲用機会が増えていることに着目した。

缶レモンサワーに対する独自の消費者調査では、「レモン香料に頼っていて、実際のレモン果汁は、あまり含まれていない」「果汁の本物感が足りないなと思う」「レモンのニモモノ感があると残念な気分になる」といった声があり、新たなレモンサワーを開発した。

「本物感」をキーワードに、みずみずしい果汁感がしっかり感じられる、人工的な味でないもの、レモンの味がしっかりしていて、味や香りが楽しめるものを目指した。

レモン果汁製品の市場シェアの約90%を獲得している、グループ会社のポッカサッポロフード&ビバレッジのレモンにこだわる技術力とサッポロビールのモノづくりへのこだわりを組み合わせて、「レモン・ザ・リッチ」を開発したという。

レモン果汁に、希少な「レモン果皮由来のオイル」「レモン果皮」「レモンのパルプ分」を加えることで、レモンフレーバーだけで3つの味わいを実現し、3アイテムを発売する。

レモンの酸味と甘みのバランスがとれた美味しさの定番の「濃い味レモン」、甘くなく、レモンの果実感を強め、さわやかな酸味とキリッとした後味が特徴の「濃い味ドライレモン」、レモン果皮エキスを加え、後味のほと苦さ引き立つ味わいの「濃い味ビターレモン」を投入する。

レモンサワーとしての新定番としての地域を確立し、年間で120万箱の販売を目標とした。

高島社長は、「ポストハイボールという観点と食事にあう食中酒という認知度の向上があり、レモンサワーが外食・家庭用ともに支持されている。圧倒的なポッカサッポロのレモンに対する技術力を生かして、他社商品との差別化を図った」と述べた。

<レモン・ザ・リッチの紹介>
レモン・ザ・リッチの紹介

なお、高アルコールRTDとビール類とのカニバリについて、高島社長は、「高アルコールRTD市場が伸びる中で、高アルコールRTDを売ることは戦略的に正しいが、あくまで、我々のファーストカテゴリーは黒ラベルであり、ビールだ。缶製品カテゴリーで見ると、RTD、ビール類、ノンアルコールビールのトータル量はわずかに増加傾向が続いている。ビールとのカニバリは全く恐れていない」と語っている。

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