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ワークマン/「#ワークマン女子路面店」来期30店以上出店

2023年12月22日 11:30 / 店舗

ワークマンは12月22日、来期の出店計画を発表した。来期は、スーパーなどからの出店要請に応えて、新業態「#ワークマン女子」路面店の出店攻勢を開始。春夏に8店舗、秋冬に23店舗を出店する計画だ。

<#ワークマン女子>

また、#ワークマン女子店で勝負に出るため、女性製品は出店が軌道に乗る(毎年30出店)までは、値上げをしない方針だ。女性製品以外は、ごく少数の赤字PB製品は来年7月から価格改定を行い、他のPB製品は時間をかけて改廃を行う予定だ。それでも「業界最安値」は死守するという。

ワークマンは2024年9月の秋冬出店期から、本命の「#ワークマン女子」路面店の試運転段階を抜け出して、出店攻勢をかける。秋冬の23店舗は、過去4年の出店数とほぼ同数となる。

<出店計画>

現在、ショッピングセンター(SC)、スーパー、ホームセンター敷地内の女子路面21店と女子単独路面2店は、全店が好調で、収益性でも既存店のレベルまで近づいてきている。女子路面店の盛況ぶりが業界で話題になり、活性化の切り札としてSC運営会社、大手スーパー、ホームセンター、ドラックストアからの出店要請が急増している。

#ワークマン女子店が敷地内進出後に売上が3割も伸びた大手スーパーがあり、業界での評価が一挙に高まった。#ワークマン女子店は他の誘致候補よりも狭めの約500m2の敷地でも出店できるためSCやスーパーにとって魅力がある。これまで、スーパーはドラッグストアや百円均一ショップに出店要請をしていたが、#ワークマン女子店が選択肢の最上位に入ってきたという。

また、広告塔の役割を担う「#ワークマン女子」モール店は、沖縄・九州から北海道までの出店が決まりほぼ全国をカバーできた。地域を代表する大型モールに広告塔=旗艦店があると、その知名度で女子路面店が集客しやすくなる効果がある。直営の女子モール店の全国網が完成しつつあるため、次は本命のフランチャイズで運営する女子路面店の大量出店の段階に移行する。

<#ワークマン女子の店内>

再来年の2026年3月期には、#ワークマン女子店のみで販売する専売製品が、#ワークマン女子店売上げの5割になる目処がついた。#ワークマン女子店専売製品の拡大で女子店出店による周辺の既存加盟店への負の影響が緩和できる。

さらに、許認可が不要ですぐに出店できる「単独路面店」の案件も増加している。女性製品の実力が高まり、条件が多少劣る単独立地でも行政人口が5万人クラスの自治体で既存店の繁盛店と#ワークマン女子路面店が両立できた例が出現したため、出店対象地域が大幅に拡大した。

<#ワークマン女子の店内>

これまで#ワークマン女子店は大型ショッピングモール内出店を優先して、#ワークマン女子路面店に関しては慎重に展開してきた。モール店は直営で、運営は店舗運営会社に業務委託したため「気軽」に出店できた。また、モール内女子店は大商圏のため、小商圏である周辺既存加盟店への売上の悪影響が少なかった。

女性製品は新規参入のため、モール店でどれくらいの支持が得られるかを検証していたが、結果としてモール内の33店は1m2あたりの売上効率が他のモール内アパレルよりもかなり高くて好調だった。

大型モール内の女子店はモールの活性化をめざすモール運営会社から進出依頼を数多く受けており、大手モールが一番誘致したいアパレル店の一つになった。一方で、ワークマンはモール内出店が全て直営店になるので、出店数を制限しているため希少価値が出ている。

その流れで、#ワークマン女子路面店もSC、スーパー、ホームセンターからの出店要請が急増している。なお、円安の直撃に苦しむワークマンが来期の社員の平均年収を5.1%アップするのは、女子路面店の大量出店の目処がついて次の成長への活路が開けそうなためだという。

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