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2020年の中食・惣菜市場/駅ナカ・駅ビルが大幅減で3.9%減を予想

2020年10月19日 15:40 / 経営

富士経済は10月16日、「中食・惣菜市場のメニュー×チャネル徹底調査2020」を発表した。

同調査では、量販店、CVS、弁当・惣菜店、テイクアウトずし店、おにぎり専門店、百貨店、駅ナカ・駅ビル、ドラッグストアといったチャネルを対象に中食・惣菜市場を調査し、弁当類、米飯類、麺類、ホットデリカ、スナック類、コールドデリカ、サンドイッチ・調理パンといったメニューカテゴリー別の分析などを加え、今後を予想した。

2020年の中食・惣菜市場は5兆9204億円(前年比3.9%減)を見込む。新型コロナウイルス感染症の流行により消費者の在宅率が高まり、家庭での調理機会が増加していることで内食に需要を奪われている。内食との競合以外に、外食店がテイクアウトやデリバリーサービスを開始したことから、外食へ需要が流出しており、市場は縮小するとみられる。

食料品・衣料品・住関連を揃えた総合スーパーのほか、食料品専門スーパーを対象とする量販店は2020年は2兆2300億円(0.7%増)を予想している。

2020年の市場は、3月から5月にかけて在宅時間が長くなったことで家庭での調理機会が増えたことから生鮮食品、日配へ需要が流出した。量販店各社は営業時間を短縮したほか、ホットデリカのバイキング形式販売の中止、夕方から夜時間帯の販売を控えた。

しかし、家飲みを想定したおつまみメニューの提案や個食からファミリー向けまでそれぞれに対応する容量パックの展開などが奏功し、市場は拡大するとみられる。

ドラッグストアは、126億円(8.6%増)。ドラッグストアは中食・惣菜自体の取り扱いが少ないものの、ワンストップショッピングという点で日用品やグロサリーの購入とともに中食・惣菜をついで買いできるという利便性が支持されている。

新型コロナウイルス感染症の流行で家庭での調理機会が増え、乾パスタ、即席めん、調味料などの内食材料へ需要が流出しているものの、新規出店が続いており拡大すると見込まれる。

CVSは、2兆6002億円(3.4%減)を予想。新型コロナウイルス感染症の流行による外出自粛によって繁華街、駅前、オフィス街の需要の大幅減少が響いているという。

駅ナカ・駅ビルは2638億円(21.9%減)。新型コロナウイルス感染症の流行により鉄道利用者数が減少に転じ、特に、これまで増加していた新幹線の利用者は緊急事態宣言が発出されて大幅に減少した。また、テレワークの増加によって在来線利用者が減少したことも影響し、市場は大幅に縮小するとみられる。

■調査概要
調査方法:富士経済専門調査員による参入企業および関連企業・団体などへのヒアリングおよび関連文献調査、社内データベースを併用
調査期間:2020年6月~8月

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