OPA/スタートアップと協業し回収した衣料を水素に変換
2024年09月17日 16:51 / 経営
OPAは9月17日、横浜ビブレ、新百合丘オーパにおいて、スタートアップ企業「BIOTECHWORKS-H2」と協業した体感型衣料品回収BOXを設置した。
同日、両社は循環型社会の実現を目指すパートナーシップ締結。ファッション業界の廃棄衣料問題解決に向け、協力していく。
体感型衣料品回収BOXは、衣類をBOXに入れると、入れられた衣料品の計測(素材・重量など)を行い、将来的に生成される水素量とCO2削減量の予測値を算出し表示する。
持ち込まれた衣料品がどのように水素として生まれ変わるか、手放してからエネルギーが生成されるまでの流れを実感できる仕組み。
なお、回収された衣料品のうち、リユース、リサイクルに耐えうる衣料品はリユース、リサイクルされ、どちらも不可能だった衣類を2026年度以降、水素に変換する予定だ。
OPAでは回収した衣料品を産学連携にて利活用の後、BIOTECHWORKS-H2での水素エネルギー化を目指している。
BIOTECHWORKS-H2の西川明秀社長は、「ファッションの世界では衣料品廃棄ロスなど環境負荷が大きい産業であることが問題になっている。今回の取り組みはリサイクルできるものはリサイクルし、できないものは水素に変換することでごみをゼロにする挑戦だ。しかも、自分の行動がCO2削減にどのようにつながったか数値化、見える化もしている。着終わった服が何らかの形で循環していけば、罪悪感なく、ファッションを楽しめる。明るいサステナブル・ファッションを作っていきたい」と力強く語った。
三宮オーパでも9月21日から同様の衣料品回収BOXを導入する。OPAが運営する金沢フォーラス、キャナルシティオーパ、高崎オーパでも、体感型BOXは設置しないが、衣料品回収は実施する。
OPAの渡辺祐子社長は、「OPAがターゲットにしている若年層は、学校でSDGsを当たり前のように習い、ファッションを楽しむだけでなく、その裏側の仕組みにも関心を持っている。今回のアクションは、気軽にサステナブル活動に参加し、ファッションを楽しむこととサステナビリティを両立できる仕組みをお客様に提供するもの。また、テナントもサステナビリティには関心があるが、1社ではなかなか実施しにくい。館全体で循環型社会に向けた挑戦を行うことで、お客様、テナント、デベロッパーが一体となってポジティブにファッションを楽しみつつ、循環型社会の実現を目指していきたい」と話している。
取材・執筆 鹿野島智子
■OPA公式サイト
https://www.opa.gr.jp/
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