マミーマート/25~26年度は16店舗出店・13店舗改装、自社工場も新設

2024年11月22日 18:32 / 経営

マミーマートは11月22日、中期経営計画(2024~2026年)の進ちょく状況を発表した。

同社の2024年度実績は、営業収益1607億4100万円、経常利益69億5400万円、当期利益47億3300万円。これに対し、2026年度計画では営業収益2050億円、経常利益76億円、当期純利益50億円を見込んでいる。計画は概ね順調で、営業収益・経常利益ともに当初計画を上回って推移する見通しだという。

現中計を収益力拡大に向けた「先行投資フェーズ」と位置付けており、2024年度の投資金額は57億円。業績が好調なことから、25年度は当初計画10億円増の110億円、26年度は30億円増の130億円投資する。出店計画では、25~26年度に16店舗の出店、13店舗の改装を行う予定だ。

<岩﨑社長>

新たな取組について、岩崎裕文社長は「商品開発にスポットを当て、今期からPDCAの仕組みを作る。従来ではバイヤーが新商品を提案して商品を選定していたが、今回からは、競合ベンチマーク・消費者嗜好トレンド・自社の強みなど内外の情報を分析していく。その後、新設した『カテゴリ開発会議』で方針策定して優先順位を付け、しっかり良いもの出すことによって、確実に地域で一番のお店を作っていきたい」と述べた。

今後の取組として「地域No.1カテゴリ」を多数開発して、デスティネーション店舗としての魅力をさらに高めるという。まず新カテゴリとして、25年度から「ローストビーフ」「焼豚」商品を実験的に導入開始した。

顧客から既に支持を集めている「味付肉」は、24年度時点で53アイテムまで拡大し、前年比売上高が100%増となっている。今後さらに注力していく。「巻き寿司」「ピザ」「常温デザート」についてもブラッシュアップを図る。

<常温デザート>

「生鮮市場TOP!」と「マミープラス」の新規出店・業態転換については、どちらも並行して行う。

「生鮮市場TOP!」は11月2日に「スーパービバホームちはら台店」を出店済み。2025年3月に「同 鴻巣店」、下期に栃木県、東京都、群馬県に1店舗ずつオープンする。

「マミープラス」は、11月に「セキチュー東松山高坂店」、下期に埼玉県1店舗を出店予定だ。

人材育成にも力を入れる。従来、店長育成に15年かかっていたところを、入社7年で店長人材を育成する方針とした。人事制度も改革し、10月に「教育制度再構築プロジェクト」を発足。「スキル連動型評価制度」も運用していく。外国人人材も重宝する方針で、外国人管理職への門出も開き、長期戦力化につなげる。

企業価値の最大化を加速させるため、ホールディングス化計画を始動。25年10月1日、持株会社制に移行する。その意義について岩崎社長は「一番の目的は人的資源の有効活用だ。会社間の異動ストレスをなるべく無くそうというのが目的の1つ。事業会社の社長を誰が担うかを考える中で、自ずと経営者も作れるのではないかと考えた。ガバナンス強化、M&A対応もホールディングス化によって可能だと考えている」と話す。

また、精肉・総菜などの自社工場「彩裕フーズ」第3工場設立も計画している。その理由について岩崎社長は「キャパシティが理由だ。売上が上がっている中で、今作っているものを増産するために一部カテゴリを第3工場に移す。アイテム数をもう少し減らし、1アイテム当たりの製造数を増やさねばキャパが耐えられない。主力アイテムに注力するのが基本方針だ。新しいカテゴリとして、ソーセージなどの加工肉にも挑戦する」と語った。

取材・執筆 古川勝平

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