注文カウンターとキッチンを一体化したオープンキッチンを採用。お値打ち価格であっても本格的な調理をしている点をお客に訴求する。
メニューに使用する食材は、ローストビーフ、茄子など一部の食材を除き、基本的にはサイゼリヤと同じ素材を活用する。食材調達の面では、チェーン店としてのスケールメリットを生かす。
サイゼリヤと食材は共通であっても、マリアーノ独自のレシピを開発したことで、スパゲッティ専門店として、サイゼリヤを超える味わいを目指した。
サイゼリヤでは成長戦略として、既存のテーブルレストランの出店、新業態開発、海外出店を掲げている。海外では、2003年に上海に1号店を出店し、現在、300店を展開している。
新業態開発は、2005年8月から開始し、初のファストフード・ハンバーガー業態の「EatRun(イート・ラン)」を開店、2005年11月に初のファストカジュアル店でスパゲッティとタコス業態の「スパQ&TacoQ」を展開していた。
2007年には、ファストカジュアル店「サイゼリヤEXPRESS」を開店したが、いずれも本格的な店舗展開には至らず、全店を閉店した。
千代川部長は「これまでの新業態開発では、サイゼリヤの強さを発揮できるメニューの絞り込みに課題があった。マリアーノでは、明確にスパゲッティを打ち出したことで、サイゼリヤとの違いをはっきりさせた」と語る。
2012年9月には、現在の「スパゲッティマリアーノ」の最寄りの立地に、スパゲッティ専門店「マリアーノスパゲッティ日本橋兜町店」を出店した。
2号店として、港区芝浦のオフォスビル「シーバンス」の飲食・物販施設に「マリアーノスパゲッティ芝浦シーバンス店」をオープンした。
オフィスを中心とした繁華街立地とオフィスビル内という異なる立地に出店することで、業態の検証を重ねていた。
さらに、スパゲッティ専門店でテイクアウト専門の実験店舗として、千代田区末広町に「パスタス末広町店」を出店。テイクアウト単独業態の可能性も検証している。
パスタスはテイクアウト専門業態のため、アルコールの提供はしていないが、マリアーノスパゲッティではアルコールの提供をしていた。
旧日本橋兜町店では、アルコール需要をつかめたが、芝浦シーバンス店ではオフィスビル内で、駅から遠い立地特性もありアルコール需要をつかめなかった。そのため現在、芝浦シーバンス店では、アルコールを提供していない。
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