スターバックス/「LINE」から利用できる新カード導入、新規顧客開拓
2019年04月08日 16:30 / IT・システム
スターバックス コーヒー ジャパンとLINEは4月8日、「LINE」上から利用できるバーチャルカード「LINE スターバックス カード」を開始した。
両社が、昨年12月に発表したデジタル領域におけるイノベーションの加速化を目的に包括的な業務提携における取り組みの一環として行われるもの。
新カードの導入により、LINEの顧客基盤を生かしたスターバックスのライトユーザー取り込みによる新規顧客開拓、顧客とのコミュニケーション最適化、キャッシュレス決済の推進を図る。
同日行われた記者会見で、スターバックス コーヒー ジャパンの水口貴文CEOは、「商品、スタッフ、店舗に、デジタルを加えることで、より人々の心に活力を与えるスターバックス体験を顧客に提供する。コミュニケーションを豊かにするという企業理念で、LINEとは共通していることも今回の提携につながった」。
「7900万人のマンスリーユーザーのいるLINEの顧客にリーチすることにより、ヘビーユーザー以外のライトユーザーにアクセスできる。LINEから簡単に登録ができるので、ITが苦手で当社のアプリやリワードシステムを敬遠していた50代以上の方にもなじみやすく、新規顧客獲得につながると期待している」と述べた。
「LINE スターバックス カード」は、「LINEウォレット」内の「マイカード」を経由し、「My Starbucks」への会員登録不要、タップのみで簡単に新規発行が可能。
また、クレジットカードの情報を登録しなくても、「LINE Pay」からチャージすることで、すぐに決済に利用できる。
企業が発行するプリペイドカードに、「LINE Pay」でチャージできるようになるのは、今回が初となる。
カードを発行するだけで、ロイヤルティ プログラム「スターバックス リワード」にも参加でき、Star(スター)が集まる。「スターバックス リワード」のチケット発行には、改めてリワードシステムへの登録が必要な準会員扱いとなる。
さらに、スターバックス「LINE公式アカウント」を開設し、新たな顧客層へのリーチ、他のSNSと違うパーソナルなコミュニケーション、最適なメッセージ発信により来店の誘導を図る。
公式アカウントでは、バリスタと接しているようなメッセージを配信、今週のおすすめ、カスタマイズなどのメニューを提案する。
スターバックス コーヒー ジャパンの濱野努デジタル戦略本部長は、「スタバのライトユーザーにとって、カスタムは難しく、抵抗があるという声があったが、公式アカウントから、カスタマイズをわかりやすく提案することで、気軽に試してほしい」。
「新たな顧客層にリーチするとともに、顧客とのコミュニケーションをタイミング、内容ともに最適化し、来店誘導したい。現在、店舗でのキャッシュレス支払いは3分の1以上だが、LINEとの提携でさらなるキャッシュレス化を推進する」と説明した。
<LINEを起点とした新しいスタバ体験を提供>
*4月8日会見資料より(以下同)
今年度中には、購買データなども生かし、1to1コミュニケーション実現を目指す。
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