フェリシモ/セイノーHDなどとLCC宅配サービスを開始
2020年08月19日 13:35 / EC
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フェリシモ、セイノーホールディングスは8月19日、買い物弱者対策として宅配事業を手掛けるセイノーHD子会社のココネット、ICTによる社会課題の解決へ取り組む電警とのジョイントベンチャーであるLOCCOを通じて、業界初のLCC宅配のサービスを開始したと発表した。
LCCとは、Low-cost carrierの略称で、効率的な運用により低価格なサービスを提供する。
EC業界を中心とする宅配荷物の増加やドライバー不足を発端とした宅配クライシスによって、ラストワンマイル領域では宅配便のあり方の変容が進んでいる。例えば、宅配の受け取りでは置き配や宅配ロッカーなど非対面のサービスが提供されるようになった。
現在、世界が直面する新型コロナウイルスという未曾有の危機の影響で生活様式が一変した。非対面の宅配受取が当たり前となりつつあるニューノーマル時代においては、これまで一つの選択肢に過ぎなかった置き配が常時サービスとして提供されるパラダイムシフトがさらに加速することが予想される。
フェリシモ・セイノーHD・ココネット・電警は、2019年から、ジョイントベンチャーであるLOCCO社を通じて、荷主・幹線輸送・ギグワーカーを含む配送パートナー・受け取り手のそれぞれが心地よく荷物を受け渡しできるための環境の研究と実験を繰り返しながら、配送パートナー向けスマートフォンアプリの開発とサービス実証を進めていた。
今回、そのアプリの公開と合わせて、誰もが参加できるLCC宅配ネットワークによる置き配サービス「OCCO(オッコ)」を開始した。
「OCCO」は、LOCCO社が提供する、業界初「幹線+ギグワーク」による置き配サービス。2020年4月から、首都圏でサービスを提供開始し、順次エリア拡大を進めている。
セイノーHDグループの持つ全国画一の幹線輸送網と必要な時に必要な分だけ働くギグワーカーを中心とした柔軟なラストワンマイル配送パートナー網を組み合わせる、というこれまでにないコンセプトにより革新的な価格で荷物を確実に届けることが可能になった。
2019年末に行われたフェリシモ会員向け東京都内での実証実験では、利用者の利便性向上と物流コストが10%以上削減されることが実証された。
「OCCO」を全国に展開するLCC宅配ネットワークへと強化する施策としてリビングプロシードが9月1日からセイノーHDグループへ参入する予定だ。
リビングプロシードは40年以上にわたりフリーペーパーの配布によるプロモーションを専業としている。約1万人の配布員=ギグワーカーのネットワークを「OCCO」と融合することにより、ラストワンマイルのオープン・パブリック・プラットフォーム(O.P.P.)構築をさらに加速する。
また「OCCO」というサービスを誰もが、必要な時に、必要なだけ担える仕事にすることにより、宅配業界における人材のオープン化(O.P.P.)を進め業界の課題を解決する。
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