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ファミリーマート/2月期は、営業収益4614億円で増収・電気料金高騰にも対応

2023年04月12日 16:10 / 決算

ファミリーマートが4月12日に発表した2023年2月期決算は、営業収益4614億9500万円(前年同期比2.2%増)、事業利益640億1500万円(2.0%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益343億6100万円(61.9%減)となった。

<細見社長(中央)>
細見社長

細見研介社長は、「2022年度はコロナ禍が収束しない中で、ウクライナ戦争が勃発するという誰も予期しない環境の激変に見舞われた。コロナ禍で始まった円安や原材料、エネルギー価格の高騰と相まってインフレが加速したが、ファミリーマートはお客様視点でできる限り価格の維持に努めた。9月からは、主力製品のファミチキをはじめとして、一部商品の価格を改定せざるを得なかったが、価格を上回る価値という商品開発を心がけ、環境の激変に対応した。年度の後半には、行動制限緩和による穏やかな人流の回復を捉えることができ、結果として全店平均日商は、過去最高となる53万4000円となった。既存店日商は前年比4.3%増、客数は2.7%増、客単価も1.5%増となり、昨年を上回った」と業績概況を説明した。

利益面では、電気料金の高騰などのコストの急上昇に対して、チェーン一丸となり節電プロジェクトやデジタルの活用による業務の効率化などのコスト低減に努め、当期利益は計画を14億円を上回る約344億円で着地した。

また、新規事業開発やDXの推進について、細見社長は、「デジタルサイネージを3000店舗に設置し、店舗のメディア化とデータビジネスの多角化へ乗り出した。AIを活用した物流コストの低減や発注コンサルティングの高度化なども実用段階に入った。2022年度は中期経営計画の初年度ではあったが、定量面、定性面ともに再成長に向けて確かな第一歩を生み出し、次年度につなぐことができたと確信している」と語った。

2023年度は改めてポストコロナとインフラという急激な環境変化が生まれる中で、正念場ともいえる中期経営計画の2年目を迎える。商品では、プライベートブランドのファミマルで、おいしいうれしい安心を追求しつつ、価格以上の価値を継続して提供する商品開発を徹底する。ファミマルを含むプライベートブランドの比率を2024年度に35%にする計画だ。すでに話題のコンビニエンスウェアなど、顧客インサイトに訴える、今までのコンビニの常識を超えた商品ラインナップもさらに拡充しお客に新しいライフスタイルを提案する。

来期は、営業収益4950億円、事業利益650億円、親会社の所有者に帰属する当期利益360億円を見込んでいる。

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