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すかいらーくHD/1~6月、値上げ実施と販管費抑制で増収増益

2023年08月10日 10:25 / 決算

すかいらーくホールディングスが8月10日に発表した2023年度12月期第2四半期決算によると、売上収益1697億8900万円(前年同期比19.9%増)、営業利益28億5300万円(前期は24億2300万円の損失)、税引前利益15億5800万円(前期は37億9700万円の損失)、親会社に帰属する当期利益5億4900万円(前期は27億8000万円の損失)となった。

<すかいらーく>

昨年実施した値上げの効果で客単価が大きく上昇したが大幅な客数減少は見られず、一定程度、値上げが消費者に受け入れられたと考えている。3月中旬の春休み以降は回復基調がさらに強まり、特にヤングファミリー層の回復、物価高騰の影響を強く受けていた地方ロードサイド店舗の回復、ファミリーダイニング業態(総合型レストラン)の回復などが見られた。

4月のメニュー改定では各ブランドで小さいおかずやハーフサイズ商品、ミニデザートなどを導入するとともにアルコール商品もさらに訴求し、併売率の向上と幅広いオケージョンでの利用拡大を図り、客数増と客単価上昇の両方を追求した。6月中旬にはガストで「半額クーポン祭」と銘打った折込チラシを配布したところ、各種SNSでクーポン画像が拡散されたことも奏功し、客数増に大きく貢献した。

売上総利益率は、値上げによる各メニューの粗利益率の改善や店舗段階での食材ロスの低減、部門横断の原価低減プロジェクトで講じた対策などにより、鶏卵などの価格高騰の影響を一定程度抑制した。第2四半期連結累計期間の売上総利益率は67.8%と前年同期比で0.4%の悪化したが、依然として業界の最高水準を維持した。

販売費・一般管理費は前年同期比で増加したものの、全社レベルのプロジェクトである収益改善プロジェクトの取り組みにより、実質的には大幅な経費抑制を実現した。全店舗の経費執行のムリ、ムダ、ムラを徹底的に排除し、売上増による純増分を除いて水道光熱費の使用量を約8%、食器費・消耗品費を約12%削減するとともに、売上の安定的な回復に伴い店舗の労働時間も適正に管理できるようになった。

一方、昨今の急激な物価上昇をうけ、従業員とその家族の生活を支援するため、全社員及び社会保険に加入済のパート・アルバイトへ「インフレ手当」(特別一時金)を支給した。その結果、第2四半期連結累計期間の販売費・一般管理費は1095億4700万円で、前年同期比で39億1900万円増加した。

通期は、売上収益3550億円(16.9%増)、営業利益100億円、税引前利益75億円、親会社に帰属する当期利益40億円を見込んでいる。

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