良品計画 決算/8月期営業収益・各段階利益ともに過去最高を更新
2025年10月10日 16:40 / 決算
良品計画が10月10日に発表した2025年8月期決算によると、営業収益7846億2900万円(前年同期比18.6%増)、営業利益738億4000万円(31.5%増)、経常利益723億100万円(29.6%増)、親会社に帰属する当期利益508億4600万円(22.3%増)となった。
営業収益および各段階利益は増収増益となり、いずれも過去最高を更新している。
売り上げ面は、国内外での出店による店舗数の増加に加え、既存店売り上げが好調に推移したことで増収だった。
利益面では、生産体制の内製化による原価低減、海外における値下げ率の抑制により営業総利益率の改善が進んだほか、販管費率も低下。親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に実施した欧州事業再編に伴う税金費用の減少が増益に寄与した。
セグメント別では、国内事業の営業収益は4701億4300万円(20.9%増)、セグメント利益は521億1100万円(31.2%増)。
既存店・ECともに売り上げが前年比2ケタ成長した。
スキンケアや日用消耗品をはじめとする商品力の強化を軸に、SNSや自社アプリを活用したマーケティングを継続。店舗運営や在庫管理などのオペレーション力が向上したという。
東アジア事業の営業収益は2222億4700万円(14.2%増)、セグメント利益は427億9400万円(20.4%増)。
中国大陸は、積極的なプロモーション活動を軸にオンライン販売が伸長したほか、生活雑貨および食品がけん引し、売り上げが好調に推移し、増収増益。
台湾、香港も増収増益だったが、韓国は既存店売り上げが伸長し増収となったものの、為替影響により減益を計上している。
東南アジア・オセアニア事業の営業収益は501億500万円(28.0%増)、セグメント利益は55億8400万円(21.4%増)。
ベトナム、マレーシアを中心に出店拡大したことに加え、既存店売り上げも第2四半期以降復調した。
欧米事業の営業収益は421億3300万円(7.9%増)、セグメント利益は69億2200万円(同25.7%増)。
不採算店舗の閉鎖により店舗数は前期比で減少したものの、既存店の売り上げが伸びた。
欧州では、前期の事業再編に伴う構造改革で不採算店を閉鎖し、収益性の改善が進んだことにより増収増益。北米も、店頭在庫の拡充が既存店の売り上げ伸長に寄与するとともに、カナダの不採算店舗の閉鎖も利益改善に貢献し、増収増益となっている。
店舗面では、国内は、郊外の生活圏を中心に71店舗を出店、11店舗閉鎖し、683店舗。海外は、中国大陸、台湾、ベトナム、マレーシアに75店舗を出店、28店舗閉鎖し、729店舗。無印良品(ライセンスドストアを含む)の店舗数は、国内外計1412店舗となっている。
次期は、営業収益8600億円(9.6%増)、営業利益790億円(7.0%増)、経常利益760億円(5.1%増)、親会社に帰属する当期利益530億円(4.2%増)を見込んでいる。
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