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不二家/最終赤字54億円

2009年05月15日 / 決算

不二家が5月15日発表した2009年3月期業績によると、売上高737億7800万円(前年同期比25.5%増)、営業損失53億7400万円(前期は106億円の営業損失)、経常損失50億3500万円(103億2700万円の経常損失)、当期損失54億9700万円(10億7500万円の当期損失)となった。

洋菓子事業では、売上の拡大を目指して新規店舗の開発を積極的に行い、年間61店舗の新規出店を実現した。来店客数の増加を狙い、「88円シュークリーム」や「ペコちゃんのほっぺ」をはじめとするおやつ菓子など低単価商品の拡販に努めた。

新規市場の開拓を目指し、山崎製パンの販売ルートを活用したコンビニエンスストアや量販店などへの洋菓子販売を強化した。菓子事業では、「ルック」、「ミルキー」および「カントリーマアム」の基幹3ブランドを集中的に拡販。「ホームパイ」、「ポップキャンディ」の2ブランドの育成強化を図るとともに、「24枚カントリーマアム」など消費者の節約志向に合ったお買い得感のある商品を販売した。

収益の改善を目指し、洋菓子と菓子の両事業では、製造ラインにおけるロス率の低減や人員配置の見直しによる原価管理を徹底し、コスト削減に取り組むとともに、労務費や物流費の削減に取り組んだ。

山崎製パンとの間で11月に新たな業務資本提携契約を締結。同社は、経営基盤と財務体質などの強化に向け、山崎製パンを割当先とする第三者割当増資(払込金額は78億70百万円)を実施し、同社の連結子会社となった。増資で得られた資金は、洋菓子事業における積極的な店舗開発や店舗改装の費用、関連会社の不採算店舗の閉鎖の費用などに充当する予定。

利益面では、乳製品、植物油脂、小麦粉など原材料価格の高騰が大きく利益を圧迫したことに加え、小売事業での閉鎖店舗の影響、卸売事業における販売促進費の増加により、営業損失と経常損失を計上。特別損失は、主として不採算店舗の閉鎖にともなう固定資産の廃棄損2億5700万円を計上したこともあり、当期損失は54億9700万円となった。  

次期の業績予想は、売上高780億円、営業損失12億円、経常損失10億円、当期損失12億円。

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