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セブンイレブン/23年上期、冷凍食品売上が19年比1.5倍に

2023年09月20日 15:25 / 商品

セブンーイレブン・ジャパンは9月20日、東京ビッグサイトで商品政策説明会を開催した。

<価値訴求を継続と青山常務>
価値訴求を継続と青山常務

同社の2023年度の商品政策は、「価値訴求」「経済性への対応」「健康、環境対応」「地域対応」を強化している。

取締役常務執行役員の青山誠一商品戦略本部長兼商品本部長は、「お客様は値上げの負担は感じるが、いいものを食べたいとも思っている。当社では、1つの売り場で、松竹梅の異なる価格帯の商品をそろえている。特に松にあたる(500円台など)の商品が、都市部でも地方でも販売額、粗利を稼いでいる。カップ麺の例では、上質PBの販売数量構成比は、2023年8月度が2022年5月度に比べ10.1%増と伸びた。気温が高かった7、8月もカップラーメンは金額・数量とも前年を越えた。今後も価値訴求と価格帯のバランスを取りながら、商品を充実させていく」と説明している。

また、デパ地下の見た目、品質を狙った総菜「カップデリ」は、2017年度の販売額に比べ2023年度は約8倍になっており、個食化のニーズに対応し、成長しているという。

冷凍食品は、2023年度上期は2019年上期比で約1.5倍の販売金額まで伸びている。10月からイトーヨーカドーと共同開発した冷凍鍋「EASE UPお鍋でグツグツ肉うどん」(税別458円)を投入し、冷凍食品を強化する。

「経済性への対応」としては、手頃な価格の商品に「安心価格」「うれしい値」のPOPを付け、品質を求める人と経済性を求める人への二極化に対応している。「安心価格」POP商品の売り上げは2023年2月に比べ8月は約1.4倍と好調に推移している。

「健康、環境対応」では、2023年度は「スムージー」を新規商材として導入した。冷凍果実・野菜を使用し、店内の専用マシンで提供することで、おいしさ・安全安心の「ウェルビーイング」とフードロスを低減することによる「環境負担低減」の両立を目指したもの。

上期の「スムージー」の売り上げは好調で、若年女性の購入率が高く、スイーツ・菓子との併買、週末に高い販売を見せている。

青山常務は「セブンカフェのコーヒーが、年齢層の高い男性の利用が多く、菓子パン、サンドイッチといった食事とともに購入されているのに対し、若年女性に好まれている。スムージーは2024年中に、設備的に導入可能な店舗では全店で採用する予定だ。10月より、バナナミルクスムージー、明治ブルガリアヨーグルトを使ったベリーベリーヨーグルトスムージーといった新商品も投入する」と述べた。

また、健康志向では、時間栄養学の考えを取り入れた「サイクルミー」シリーズの販売も好調。女性の購入率が高く、新たな客層の誘因、売り上げの創出につながっているという。

10月には、初のペストリー商品で、食物繊維が豊富な「チョコクロワッサン」などが登場する。

さらに、人気商品の「もち麦もっちり!おむすび」シリーズで使用している、食物繊維が豊富なもち麦に含まれる栄養素「β‐グルカン」に着目。もち麦の種類変更と使用量の増加により、「β‐グルカン」の含有量を1.4倍に増やすことで、食後の血糖値の上昇をおだやかにする効果が期待できる「機能性表示食品」として9月19日リニューアル発売した。

<もち麦もっちり!梅こんぶおむすび>
もち麦もっちり!梅こんぶおむすび

野菜を中心に複数の具材を使用したチルド弁当の「ビビンバ」についても、白米からもち麦入りご飯に変更することで、「機能性表示商品」として展開する。

青山常務は「健康ニーズと一口に言っても、ニーズが多様化している。従来はカロリーや糖質を減らす商品が求められたが、食物繊維やたんぱく質を積極的にとれる商品のニーズが高まっている。プラントベースのプロテインにも注目している」と話している。

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