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経産省/新たなコンビニのあり方検討会「報告書骨子案」発表

2019年12月23日 16:30 / 行政

経済産業省は12月23日、第4回新たなコンビニあり方検討会を開催し、報告書の骨子案を発表した。

骨子案では、コンビニの目指すべき方向性とビジネスモデルの再構築を提言している。

<第4回新たなコンビニのあり方検討会>
第4回新たなコンビニのあり方検討会

コンビニを取り巻く環境変化により、フランチャイズパッケージの下で、本部と加盟店の双方がメリットを享受する好循環が目詰まりしたと指摘。こうした状況を改善してコンビニが持続するためのビジネスモデルを再構築し、コンビニが引き続き成長していくために何をすべきか、目指すべき方向性を提示すべきだとした。

加盟店優先・オーナー重視という視点からのビジネスモデルの再構築として、「統一からより多様性を重視するフランインズモデルへの転換」「本部の加盟店支援の強化、フランチャイズへの加盟メリット可視化」「オーナーとの対話の強化」を求めた。

多様性を重視するFCモデルへの転換では、加盟店のオペレーションについて一律の対応を見直し、店舗の置かれた環境に応じて提供サービスを取捨選択するなど柔軟な経営を認めることによりオーナー負担の軽減、多様化する消費者ニーズへの対応が可能となるのではないかと指摘。

24時間営業については、ユーザーからも地域性などを踏まえるべき、店舗の判断に委ねるべき、との声が強い。全店舗が一律に24時間営業を行うのではなく、経営環境や地域社会の需要・認識の変化を踏まえあり方を検討すべき。サプライチェーン全体に波及する働き方改革の観点から、休日についても、店舗の事情に応じて柔軟に認めることを検討すべきと提言した。

本部の加盟店支援の強化では、国内市場の状況を踏まえ、既存店の競争力強化に軸足を移すべきと指摘。

売上げや生産性の向上のための商品・サービス力強化や本部・加盟店の従業員に対する研修充実、技術を活用した省人化への投資、データに基づく経営指導などに引き続き取り組むことが重要。特に人材確保・定着については、一般従業員のみならずオーナー・店長をサポートできる人材も含め、支援を強化すべきと述べた。

オーナーとの対話の強化では、本部内のガバナンスも含めた多様で重層的なコミュニケーションの仕組みを構築して、その仕組みが実効的に機能することで本部が加盟店の声を吸い上げるとともに、オーナー間で情報や経営課題が共有されるチャネルの整備が重要だと指摘した。

今後について、各社の行動計画に基づいた取組について、本報告書も踏まえ、必要に応じた見直しも含め不断の対応を期待。政府としてもフォローアップする。

現在、公正取引委員会が、独占禁止法を執行する立場から、コンビニ本部とオーナーとの関係について調査を行っており、政府としては、引き続き本部とオーナーの関係が適正なものとなるよう対応する。

また、RFID普及や店舗無人化・省人化などの諸課題に取り組むに当たって、関係者の協力体制構築、環境整備などに取り組むことや、国際展開などについての環境整備も政府の重要な役割となる。

コンビニ各社、政府など関係者がそれぞれの立場で報告書に示した提言を実現していくべきと結んでいる。

「新たなコンビニのあり方検討会」は来年1月を目途に、第5回検討会を開催し、報告書を取りまとめる予定だ。

■新たなコンビニのあり方検討会
https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/new_cvs/index.html

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