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ローソン/店舗を活用した電力小売事業へ参入

2018年10月30日 17:00 / IT・システム

MCリテールエナジーは、電力需要予測システムと店舗設備遠隔制御システムを活用し、小売電気事業者としてローソン店舗におけるバーチャルパワープラント(VPP)事業に参入すると発表した。

<事業概要>
事業概要

バーチャルパワープラント(VPP)とは、需要家側設備、電力系統に直接接続されている発電設備、蓄電設備などのエネルギーリソースを制御することで、発電所と同等の機能を提供すること。

AIを活用した電力使用抑制の判断に基づき、複数店舗設備の電気使用を遠隔制御により適時制御することで、小売電気事業者であるMCリテールエナジーの電力需給バランスのコントロールと電力調達コストの削減に繋げ、一部を需要家側にメリットとして還元するモデルを構築するもの。

ローソンは、2016年度より慶應義塾大学SFC研究所と共に経済産業省の需要家側エネルギーリソースを活用したバーチャルパワープラント構築実証事業に取り組んでいる。

今回、この実証の経験を活かし、小売電気事業者であるMCリテールエナジーと連携し、ローソンがリソースアグリゲーターとして店舗機器の適時遠隔リソース制御を行ない、需要家と小売電気事業者における一つのVPPモデルを目指す。

将来的に全国のローソン店舗へVPPシステムの導入拡大を目指すと共に、店舗エネルギー利用の最適化のみならず、電力需給バランスの維持と電力系統安定化に寄与するエネルギー調整基盤の構築に貢献するという。

三菱商事は、昨今の再生可能エネルギー発電事業の普及や、それに伴う将来的な分散電源化への動き、電力システムのデジタル化などを踏まえながら、低炭素社会の実現を目指し、国内外で新たなビジネスモデルの創出に取り組んでいる。

日本国内では、2016年にMCリテールエナジーを通じた家庭向け電力小売事業への参入を果たし、同社を基盤に小売事業におけるエネルギーの効率化や顧客利便性の高いサービスへの取り組みを進めている。

今後、電力システムへの応用が見込まれるAI/IoT技術・ビッグデータを有効活用することで、VPP事業の発展を後押しすると共に、更なる新事業の創出を目指す。

MCリテールエナジーは、ローソンとの本取組みを契機とし、その他商業施設・オフィスビル・一般家庭といったさまざまなな需要家に対し、VPPシステムの展開を進めるという。

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