ローソン/2022年3月からAI活用のレシート広告配信

2021年10月26日 15:20 / IT・システム

ローソンは10月26日、会員データとAIを活用したレシートやローソンアプリへの広告配信事業を2022年3月から開始すると発表した。事業では、よりお客のニーズに即した商品情報を提供するため、個々の価値観に合わせた広告訴求を行う。

これまで会員データの購買履歴や性年代・価値観から、対象となる商品に興味を持ちそうなお客を推測して割引券などを印字した訴求を行ってきた。今回の施策では、従来の情報にAIを加えることで対象商品に興味を持ってもらう可能性が高い会員と価値観特徴を抽出し、個々のお客の価値観に合わせた広告デザインやキャッチコピーを用いたレシートを発行する。

<実験で発行したレシートデザインと価値観特徴>
実験で発行したレシートデザインと価値観特徴

従来は、対象商品に興味を持ちそうな会員を推測してレシート広告を発行した。例えば、過去に同様の商品を購入したことがある、対象商品の購入層に多い年代や価値観(30~40代、健康意識が高い)などに基づいて広告を出した。

今回は、購買データから対象商品を購入した会員を特定(新商品の場合は買いそうな会員を特定)する。例えば、過去に同一ブランドの新商品を購入した会員などを特定。また、特定した会員の過去購買データや性別・年代・価値観をAIで分析し購入会員の特徴を抽出するとともに購入確率予測モデル(購入確率を予測する数式)をAIが自動構築する。

そして、AIで構築した購入確率予測モデルを使って広告クーポンの対象者を抽出し、抽出した人の価値観特徴に合わせたデザインとキャッチコピーでレシート広告を発行する。

8月17日~30日に実施した新商品実験では、会員全体の平均購入率に対して、新たな方法で抽出した会員の購入率はレシート広告を出さなかった場合で4倍となり、レシート広告を出した場合では12倍という結果となった。なお、今回の各施策については、インティメート・マージャー、クリエイターズマッチの技術を活用した。

トップインタビュー/大和ハウス工業 下西佳典取締役専務執行役員

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