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シルタスほか/スマホアプリで健康促進しながら食品ロス削減、実証実験開始

2023年02月01日 16:54 / IT・システム

シルタス、日本総合研究所(以下「日本総研」)、日立社会情報サービス、マルイチは2月1日、健康活動の促進と家庭・事業の食品ロス削減を支援するスマートフォンアプリのサービスが、消費者にどの程度受け入れられ、効果を出せるのか検証する実証実験を開始した。

<経済産業省委託事業での位置づけ>

日本国内では、SDGsの達成に向けて家庭の食品ロス削減を加速させるため、消費者にインセンティブを感じられるサービスを提供すると同時に、食品ロスを削減できる方法の開発が求められている。同実証実験は、経済産業省委託事業「令和4年度流通・物流の効率化・付加価値創出に係る基盤構築事業(IoT技術を活用したサプライチェーンの効率化及び食品ロス削減の事例創出)」に採択され、2月1日~28日まで宮崎県のマルイチ全9店と、事前募集モニター40名の自宅で行う。

ウェアラブルデバイスや体組成計を通じて、スマートフォンアプリに健康状態を可視化させたり、栄養バランスを考慮した食材の購入を促すクーポンを提供することで、生活における健康的な活動を促進できるかなどを検証する。

<全体像>

まず、スマートウォッチ型のウェアラブルデバイスと体組成計をモニターに配布し、運動・睡眠データ、身体データを合わせた「健康関連データ」を毎日計測。これを日立社会情報サービスの「ライフログデータ提供サービス」によって解析し、生活習慣を点数化した「体作りスコア」と健康状態を点数化した「健康スコア」として、シルタスのスマートフォンアプリ「SIRU+」に表示する。

<SIRU+イメージ>

スーパーマーケット「マルイチ」で購入した食品の栄養バランスを、SIRU+に自動連携される購入履歴データ(ID-POS)を基に可視化してスマートフォンに表示する。これらの結果を基に発行した、栄養バランスを個人に最適化させた食材の購入を促すクーポンや、適切な運動・睡眠を行った際に発行するクーポンによって、生活における健康的な活動を促す。

加えて、廃棄されやすい食材を使ったレシピをスマートフォンに優先表示することや、該当クーポンを活用した商品の売り切りが食品ロス削減に与える効果も検証していく。

各社の役割分担は、シルタスが「SIRU+」をベースとした消費者向けアプリケーションの構築、日立社会情報サービスがライフログデータ提供サービスの提供、マルイチが実験場所の提供、日本総研が全体の設計・推進・効果検証を務める。参画企業は今後、結果を検証した上で、それぞれの分野から食品ロス削減に一層、役立つサービスの開発と社会実装に向けた活動を推進する予定だ。

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