セブンイレブン/オフィスビル内に省人型店舗の実験店、顔認証で決済
2018年12月17日 17:05 / 店舗レポート
通常のセブン-イレブンの売場面積は約170m2で、約2900アイテムを販売する。省人型店舗は売場面積約26m2で、約400アイテムをそろえた。
古屋社長は、「セブン-イレブンがそこに出店することによって、店舗を利用するお客様にきちんと利便性を提供できることが必要だと考えている。省人型店舗はセブン-イレブンとして最小の店舗であり、これ以上小さな店舗の出店は考えていない」という。
セブン-イレブン執行役員の粟飯原勝胤システム本部長は、「店舗面積は、商品がきちんと並ぶだけでなく、お客様にとって買い物しやすい環境を含めて決定している。当社には自動販売機による販売方法もあるが、これは出店先の事情などで売場面積を確保できない場合に対応したものだ。省人型店舗では、お客様にとって快適な買い物ができるのか、買い物のストレスも検証したい」と述べた。
省人型店舗の運営は、NECグループを中心とした福利厚生、オフィスビジネスなどのサービス業を展開し、地下1階の「セブン-イレブン三田国際ビル店」を運営するNECライベックスが担当する。
自動販売機を設置する場合は、自動販売機を設置する最寄店舗が、母店子店方式で自動販売機へ商品補充を行い、商品売上は最寄店舗の売上となる。
今回は、NECライベックスが2店舗、それぞれでFC契約を締結して運営し、店舗運営も独自に行い、売上も各店舗へ計上する。
商品は「セブン-イレブン三田国際ビル店」での売れ筋商品から選定した。セブン-イレブンでは、約10年ほど前から、工場、病院などのマイクロ・マーケットへの出店を始めており、マイクロ・マーケットの売れ筋商品も把握している。
マイクロ・マーケットでは、弁当・おにぎり・サラダといったデイリーフレッシュフーズが好調で、雑貨では、マスク、ストッキング、生理用品など急に必要になるものが売れ筋となっている。
菓子は、大容量菓子は売れず、ちょっとした小腹を満たす商品が好調で、急な残業などでちょっと何か食べたいといったニーズに対応している。
売れ筋でもあるため壁面でも小容量菓子を展開したほか、レジ前エンドでもせんべいやガムなどの小容量菓子をそろえた。
ランチなどの需要が高いパン、カップラーメン、即席スープなどもそろえたほか、ペットボトル飲料はコーヒー、お茶、炭酸飲料、水まで豊富にそろえた。
ペットボトル飲料は冷蔵ケースで冷やす時間が必要で、商品補充を頻繁にできないため、売れ筋商品は最大で8フェースを確保し、店舗オペレーションを踏まえた棚割りを採用した。
カフェラテや乳酸菌飲料など、より温度管理が繊細な商品は自動販売機を導入して、別途販売をしている。
セブン&アイ・ホールディングスは2014年12月に本社ビル7階に、マイクロ・マーケット対応型店舗として「セブン&アイ本社ビル店」をオープンしている。
本社ビルには従来から1階に、「千代田二番町店」が出店しているが、昼休み中に1階まで降りて買い物するのは大変だといった声もあり、社員の福利厚生の充実を兼ねて7階にも店舗を出店した。
本社ビル店出店前の千代田二番町店の売上を100として指数化すると、2017年度は千代田二番町店は84、本社ビル店は78、合計162となり、2店舗合計では大きく売上伸ばしている。
社員の福利厚生面を含め、オフィスや工場内などのマイクロ・マーケットへ出店して欲しいというニーズは確実にあるため、実証実験を踏まえて、より効率的に店舗運営できる省人型店舗をマイクロ・マーケットに出店したいという。
店舗概要
名称:セブン-イレブン三田国際ビル20F店
所在地:東京都港区三田1-4-28
営業時間:7時30分~18時
店舗面積:約26m2
取扱品目数:おにぎり、サンドイッチ、パン、乳飲料、ソフトドリンク、菓子、カップラーメン、セブンカフェ、雑貨など約400品目
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