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日本フードサービス協会/12月の外食売上8.6%増、パブ・居酒屋は19年比4割減

2023年01月25日 10:30 / 月次

日本フードサービス協会が発表した外食産業市場動向調査によると、外食産業の12月度売り上げ状況は、前年同月比8.6%増となった。

12月度 売上高前年同月比
全体 8.6%増
ファストフード 10.6%増
ファミリーレストラン 4.7%増
パブ・居酒屋 8.3%増
ディナーレストラン 8.8%増
喫茶 8.3%増

12月は、コロナの新規感染者数が増加傾向の中、年末にかけて個人客や家族客の外食需要が増え、価格改定の後押しもあり、外食の全体売り上げは前年比8.6%蔵、2019年比で0.6%増となった。しかし、夜間需要や大人数の忘年会需要は戻らず、ファミリーレストラン、ディナーレストラン、飲酒業態など店内飲食中心の業態は、コロナ前の売り上げに届かない状況が続いているという。

特に店舗数が2019年の7割台に減少した「パブ」と「居酒屋」は、売り上げも2019年比では4割以上減少している。

ファストフード業態の全体売り上げは10.6%増、2019年比で12.2%増となっている。

「洋風」は、クリスマス前後の季節商品の販売が好調で、売り上げは13.2%増となった。「和風」は、テレビCM効果や季節限定メニューの好調により、売り上げ6.7%増。「麺類」は、価格改定と客足の回復で売り上げ12.2%増。「持ち帰り米飯/回転寿司」は、「回転寿司」の年末需要が増加し、売り上げ8.1%増。「その他」は、「アイスクリーム」がクリスマス用のアイスケーキに加えてイートイン消費も好調で、「カレー」は一部商品の値上げがあり、売り上げ6.4%増だった。

ファミリーレストランの全体売り上げは前年比4.7%増、2019年比では6.3%減となっている。

「洋風」は、単価が高めの販促メニューの好評や年末集客の好調などにより、売り上げ4.4%増。「和風」は、年末に家族客が増え、売り上げ5.5%増。「中華」は、価格改定による客単価増と、店内需要、店外需要がともに好調で、売り上げ7.4%増。「焼き肉」は、年末の家族客を中心に底堅い支持があり、売り上げ2.3%増となった。

パブ・居酒屋業態は、コロナの新規感染者数が増えたが、インバウンド客を含む来客数への影響は限定的で、飲酒業態全体の売り上げは前年比で8.3%増となっている(「パブ・ビアホール」19.4%増、「居酒屋」3.3%増)。しかし、忘年会シーズンにもかかわらず二次会など遅い時間帯の来店は減り、また、コロナ第8波のピークを警戒してか、企業の大口宴会はキャンセルが続き、「パブ・居酒屋」の売り上げは2019年比で41.4%減と厳しい状況が続いている。

ディナーレストラン業態では、 企業の忘年会需要は得られなかったが、少人数の客が増え、売り上げは8.8%増となった。店舗の人手不足により最少人数の店舗運営をしているところもあり、予約や来店があっても応じきれない例が増えているという。

喫茶業態は、年末の客数が増えて、売り上げは前年比8.3%増。ただし、オフィス立地の店は勤労者の働き方の変化を反映して売り上げ回復が頭打ち傾向だとしている。

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