日本百貨店協会/8月の売上高は30カ月連続プラス3.9%増
2024年09月26日 15:06 / 月次
日本百貨店協会が9月25日に発表した8月の全国百貨店売上高概況によると、全国の百貨店(調査対象70社・179店)の売上総額は約4034億円(前年同月比3.9%増)だった。
実数 | 前年同月比 | |
売上高総額 | 4034億円 | 3.9%増 |
総店舗面積 | 453万864m2 | 4.3%減 |
8月は、売上高(3.9%増)、入店客数(1.8%増)共に30カ月連続のプラスとなった。台風や大雨等による一部店舗の臨時休業・時短営業などのマイナス要素はあったが、引き続きラグジュアリーブランド等の高付加価値商材とインバウンドが牽引した。
記録的な猛暑を背景に盛夏アイテムが好調だったほか、帰省や旅行ニーズによる関連商品も動いた。各社が企画した外商顧客向け催事や会員施策も活況で、夏休みのファミリーイベントや物産展などの食品催事も奏功した。コロナ前の2019年比は、ほぼ同水準で推移している。
インバウンド(免税売上)では、為替相場はやや円高に振れたものの、売上高463億円(45.7%増/29カ月連続/シェア11.5%)、購買客数45.3万人(44.8%増)とプラス基調は続いており、いずれも8月として過去最高を記録した。1~8月の売上高累計は4441億円(133.0%増)で推移した。売上高の2019年同月比は80.9%増となっている。
国内市場では、食料品は苦戦したが、高額商材と盛夏アイテムが好調で前月より1.5ポイントアップの0.2%増(シェア88.5%)とプラスに転換した。一方で、2019年比では5.9%減だった。
都市(10都市)は、9地区で対前年増となった。富裕層顧客向け催事が盛況だった。インバウンドと高額消費、盛夏商材が牽引した。札幌はリニューアル効果等もあり二桁増。地方(10都市以外の7地区)は、5地区で前年に届かず、2カ月連続マイナスだった。台風や大雨による臨時休業や主要顧客層の外出自粛等が響き苦戦した。
商品別では、主要5品目のうち3品目で前年実績をクリアした。引き続きラグジュアリーブランドのバッグや時計、美術・宝飾等高額品が高伸した。衣料品や服飾雑貨は、盛夏商材やUV関連アイテムが好調だったほか、一部秋物商材も動いた。食料品は1.2%減と2カ月連続のマイナスだが、菓子は帰省や旅行、手土産需要等で健闘し、ほぼ前年並みで推移した。
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