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セブン、ファミマ、くら、すかいらーくなど/不適切動画の投稿で、法的措置も検討

2019年02月12日 14:00 / 経営

アルバイト従業員による不適切な動画投稿が外食チェーンやコンビニで続いている中で、被害にあった企業側が不正行為を行った従業員に対して、法的措置を含む処分を検討する事例が増加している。

これまでも、店内での不適切な画像や動画をSNSなどに投稿する行為は発生していたが、今年に入り、各社のお詫び発表で法的措置という文言を使用する企業が目立っている。

<セブン-イレブンのお詫び>
セブン-イレブンのお詫び

セブン-イレブン・ジャパンは2月11日、フランチャイズ加盟店である「セブン‐イレブン横浜高島台店」の元従業員2人が、7日午前3時頃、店内において不適切行為を撮影した動画を撮影し、SNSに投稿したことを受けお詫びを発表した。

おでんを口に入れて吐き出す行為を投稿しており、「おでんについては、画像投稿後に廃棄処分をしており、その後は販売されていないことを確認した」(同社)。

元従業員2人は、同店の加盟店オーナーにより2月9日付けで解雇しており、今後、法的措置を含む厳正な処分を検討するという。

ファミリマートは2月10日、店舗において、ストアスタッフが不適切な行為を行ったことが、インターネットへの動画掲載により判明したことを受け、お詫びを表明した。

愛知県刈谷市内のフランチャイズ加盟店の店舗で、アルバイト従業員が商品をなめる不適切動画を投稿していたもの。該当従業はフランチャイズオーナーが、解雇している。

ファミリマートでは、今回の件を含め、同様の行為に対しては、法的措置を含め厳正な対応を検討するという。

「くら寿司」を展開するくらコーポレーションは2月6日、大阪府守口市の「くら寿司守口店」において、アルバイト従業員が不適切な行為を行ったことが、インターネットへの動画掲載により判明したことを受けお詫びを発表した。

2月8日には、不適切な行動をした従業員2人を同日をもって雇用契約を終了し、退職処分としたと同時に、刑事、民事での法的措置の準備に入ったと発表した。

今回の措置により、お客、株主、取引先に対し上場企業としての責任を果たし、全国で共に働く約3万3000人の状業員の信頼回復を図り、多発する飲食店での不適切行動をその様子を撮影したSNSの投稿に対し、自社が一石を投じ、全国で起こる同様の事件の再発防止につなげ、抑止力としたいという。

同社では、携帯・スマホ・SNSに関するルールの再徹底、SNSが拡散、炎上した場合の企業と個人に対しての影響と処分、衛生・食材の取り扱いに関する基本の再徹底を含む「勉強会」をくら寿司全店(海外含む463店)で順次、実施している。

各店舗で店長が5回、合計2315回、約3万3000人の従業員に勉強会を開催。2月8日には、信頼回復に向けた取り組みについての動画も公開した。

すかいらーくホールディングスとすかいらーくレストランツは2月10日、運営する「バーミヤン」で、2018年3月頃アルバイト従業員が不適切な動画をインターネットに掲載したことが判明したことを受け、お詫びを発表した。

「事件に関与した従業員に対する当該動画を撮影した状況の確認を含む調査の結果、動画は昨年2018年3月頃に、深夜のオーダーストップ後、従業員用の食事の調理をしているところを別の従業員が撮影したものであり、調理された料理はお客には提供されていないことを確認した」(同社)。

グループでは、今回の事態を厳粛かつ重大に受け止めており、再発防止と信頼回復のため、関係者の厳正な処分とともに法的責任の追及についても検討を行った上で、従業員教育の再徹底についてあらためて取り組むという。

カラオケ店「ビックエコー」を展開する第一興商は2月7日、自社店舗と思われる場所で不適切な行為を行う動画がインターネット上に掲載され、拡散されている件を受けお詫びを発表した。

動画について同社では、昨年12月6日にインターネット上に掲載されていることを確認し、同日(12月6日)自社ホームページで、お詫びの上、事実関係の全容解明に努め、再発防止のために全従業員に対する指導教育の強化徹底を図る旨を伝えていた。

その後、警察への相談などを経まして、12月25日に自社ホームページで、事件が極めて悪質な行為であることから、警察へ被害届を提出し、今後は警察の捜査に協力することをお知らせしていた。

2月7日、再び多くの問い合わせがあったが、事件は依然として警察での捜査中であり、自社も協力体制をとっている状態だという。

今回、該当映像が新たにインターネット上に掲載されたことについては、改めて、厳正に対応する方針だという。

ゼンショーホールディングス傘下で牛丼店「すき家」を運営するすき家本部は1月29日、従業員がすき家の店内で、不適切な行為を行ったことが、web上への動画掲載により判明したことを受け、お詫びを発表した。

1月31日、事件に関与した従業員は、社内規定に則って1月29日付で退職処分としたと発表した。

同社は、今後の動向を注視しており、法的措置は未定となっていると述べている。

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