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アマゾン/「置き配」を標準の配送方法とした実証実験開始

2019年09月11日 15:30 / 経営

アマゾンは9月11日、置き配を標準の配送方法とした際の利便性や効果を検証するため、岐阜県多治見市で、国内初となる置き配を標準の配送方法とした実証実験を10月から開始すると発表した。

今回の実証実験では、10月から11月までの約1カ月間、アマゾンで購入された商品の届け先が多治見市内の住所となる利用者(一部地域を除く)を対象に、「置き配指定サービス」を標準の配送方法とし、在宅・不在に関わらず、指定の場所に配送する。

また、実証実験期間中にも、置き配を希望しない場合には、対面での受け取りを選択可能となっている。

置き配では、「配送ボックス」、「玄関」、「ガスメーター」、「ガレージ」、「自転車の荷物かご」、「ビルの受付係」など、希望する場所をリストから選べる。置き配が完了すると、ドライバーは専用のタブレットを使って、商品を配達した場所の写真を撮影。利用者は、配達完了のメール、またはアマゾンの配達状況確認ページで確認することができる。

天候やその他の状況により、利用者が指定した場所への配達が困難な場合は、利用者に連絡をとり、都合の良い他の配達方法を相談する。

実証実験では、配送効率の変化(再配達率等)、毀損や紛失のデータ、対面での商品の受け取りを選択した方などに関するデータの集計を行い、実証実験期間の前後で、利用者への顧客調査の実施を予定している。

すでにアマゾンでは、今年6月から、「置き配指定サービス」の実施エリアを拡大し、現在東京都23区、愛知県名古屋市、大阪府茨木市、高槻市など大都市圏でサービスを提供。今年6月に置き配指定の選択が可能なエリアをすでに拡大し、現在、東京都内の23の区と市、愛知県名古屋市、大阪府茨木市と高槻市、その他の主な大都市圏でこのサービスを提供している。

アマゾンジャパンのジェフ ハヤシダ社長は、「私たちはこの取り組みが配送に関わる社会的課題解決のために、重要な役割を果たすものと考えています。アマゾンは常に利用者様の声に耳を傾け、今後も引き続き利用者様へより利便性と安全性の高い配送サービスを提供できるよう、努力を継続してまいります」とコメントした。

古川雅典・多治見市長は、「アマゾンは、2012年に多治見市内にフルフィルメントセンターを開業して以来、多治見市民のために市役所、地元企業、地域の若者たちのために、多くの地域貢献活動を実施してくれました。今回、他の地方都市に先駆けて、実証実験に協力することでパイオニアとしての役割を果たし、市民のみなさまにとってさらに住みやすい街づくりを進め、この取り組みが成功することを期待しております」としている。

<置き配指定サービス 概要>
サービス名:置き配指定サービス
実施エリア:東京都: 江東区、渋谷区、新宿区、世田谷区、中野区、板橋区、北区、目黒区、杉並区、台東区、豊島区、大田区、品川区、練馬区、武蔵野市、三鷹市、西東京市
神奈川県:横浜市磯子区・栄区・青葉区・港南区、川崎市、綾瀬市、海老名市、三浦市、横須賀市、高座郡寒川町
埼玉県:春日部市、越谷市
愛知県:名古屋市昭和区・瑞穂区・中区・中村区・熱田区
静岡県:浜松市西区・中区・東区・浜北区・北区
大阪府:茨木市、高槻市、摂津市
福岡県:福岡市中央区・博多区
※上記に加え、大都市圏を中心に「置き配指定サービス」を順次拡大。実施エリア内でも一部サービスを利用できない地域あり。

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