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ショッピングセンター/年末年始販売動向、売上高28%減・レジ客数27%減

2021年02月08日 13:00 / 経営

ショッピングセンター協会は2月5日、SC販売統計調査報告「2020-2021年 年末年始販売統計調査報告」を発表した。

調査によると12月28日~1月3日の売上高は前年比28%減、レジ客数27%減、客単価2%減となった。

期間中には東京都の新型コロナウイルス新規陽性者数が急激に増加するなど、全国的に外出自粛傾向が一層強まったことに加え、昨年と比べ営業時間を短縮したSCがサンプル数の43%を占め、レジ客数が大幅に減少(27%減)した要因となった。

また、大手企業の年末賞与の減額(経団連調べ)が報じられるなど、消費者の購買意欲の低下がみられたためか、例年の大きな商戦である冬のバーゲンにおいて、単品買いの傾向がみられたこともあり、客単価も前年をわずかに下回る結果となった。

立地別では、これまでのコロナ禍の傾向と同様、中心地域がより厳しい売上で36%減となった。都市規模別では、大都市が32%減と最も苦戦したが、外出自粛に伴う年末年始の帰省控えもあり、中都市と小都市・町村も20%減台と大きくマイナスとなった。

■年末商戦は高単価おせちが好調

12月28日~31日の年末商戦は、 売上高21%減、レジ客数22%減、客単価1%増だった。

年末の売上高は21%減となったものの、客単価は前年比1%増と前年をわずかに上回った。これは、コロナ影響により、例年と比べ自宅で過ごす時間が増え、自ら料理する機会が増えたために正月前の駆け込み消費として生鮮食品に動きがみられたこと、また、例年は忘年会などの飲食に消費される額が高単価のおせち料理類に費やされ、加工食品の動きが良かったことなどが要因と推測される。

一方、レジ客数は大幅なマイナスの22%減となった。これは、外出自粛傾向に加え、調査が日付対比としているために年末最後の土日が対象期間に含まれていないことも要因として挙げられる。前年は28日が土曜日、29日が日曜日だった。

なお、今回の調査対象期間外の26日(土)は売上高前年比17%増、27日(日)は同2%増と前年を上回る数値となっている。

■年始商戦は福袋の前倒し販売が影響し苦戦

1月1日~3日の年始商戦は、売上高37%減、レジ客数34%減、客単価4%減となった。

年始の売上高は37%減と前年を大きく下回った。コロナ感染拡大防止策として、3密回避を目的にバーゲンを12月から前倒しで開始し、例年より期間を長く設定するなど、来館客を分散させたSCが多くみられたこともあり、レジ客数は34%減となった。また、福袋も同様に特定日の密集を避けることを目的に、12月から予約販売を実施したSCが多く、客単価も前年を下回る結果となった。

特に、福袋を前倒しした影響は大きく、例年大きな盛り上がりを見せる元日初売りにおいて、売上高(45%減)とレジ客数(41%減)が大幅なマイナスに落ち込む要因となった。また、初詣や帰省などにより、例年見受けられる親子3世代での来館・消費が弱く、特に、飲食売上の不振要因となった。

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