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三菱商事×NTT/DX新会社設立、ローソン向け物流施設の在庫最適化目指す

2021年03月24日 16:10 / 経営

三菱商事とNTTは3月23日、デジタルトランスフォーメーション(DX)サービスを提供する共同出資会社「インダストリー・ワン」を2021年度に設立すると発表した。

2019年12月に発表した、産業DX推進に関する業務提携の一環となるもの。

まずは、食品流通分野における食品卸の在庫最適化ソリューションの開発を進める。

具体的には、小売、卸、メーカーの在庫、受発注、需要予測等、企業内や企業間に散在するデータと、気象予測情報などの外部データをデジタル技術でシームレスかつセキュアに連携する基盤をNTTデータと共同開発した。

また、エムシーデジタルとともに開発した独自AIエンジン(特許出願中)を用いた約1万商品を対象とした実証実験において、物流センターの在庫を平均約3割(一部カテゴリでは最大4割)削減し、トレードオフの関係にある欠品率も総じて低下させることに成功したという。

2021年度より、三菱食品が運営するローソン向け物流センターを対象に、同ソリューションの提供を目指しており、同社とともに他企業向けに順次展開する予定だ。

さらに、三菱商事、NTTは、インダストリー・ワンとともに、ブロックチェーンなどの先端技術を活用した企業間のスマートコントラクトについても、2021年度より実証実験を開始する。在庫最適化ソリューションの提供と併せて、食品流通業界における食品ロス、人手不足といった課題を解決することで、SDGs(持続可能な開発目標)の達成に向けた食品流通産業の持続的な発展に寄与したい考えだ。

三菱商事は、産業DX推進に向け、積極的に外部企業とも連携し、DXサービスを共同で開発・提供する方針。東芝テック、富士通、ラキールと協業を検討することに合意した。各社の専門知見とDXサービスを掛け合わせることで、各産業の課題解決や事業構造の改革を支援していく。

東芝テックとテッククーポンデリなどのリテール向けソリューションで、富士通とは食品卸の発注業務の自動化に資するソリューションで協力。ラキールの「LaKeel DX」を活用して、食品卸の在庫最適化ソリューションを開発する。

なお、これら取組みにつき、将来的にはインダストリー・ワンも連携を図る予定だ。

■インダストリー・ワン(英語表記 Industry One, Inc.)
代表者:芹澤 亮
資本金:9億円(株主構成 : 三菱商事51%、NTT 49%)
所在地:東京都千代田区
主要事業:DX企画・プロジェクト支援事業、DXソリューション開発・提供事業

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