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セブンイレブン/創業50周年「明日の笑顔を 共に創る」イチロー起用

2023年04月20日 14:40 / 経営

セブン‐イレブン・ジャパンは4月20日、都内で創業50周年記者発表会を開催し、新しい目指す姿「明日の笑顔を 共に創る」を発表した。

永松文彦社長は、「いま、世の中が便利になる一方、私たちは生活習慣病の増加、少子高齢化、地域社会の加速化、環境問題といった社会課題に直面している。次の50年に向けて、従来の強みである便利に加え、このような社会課題の解決にも貢献したい。50年を迎えるにあたり、これまで以上に変化に対応し、未来を切り開いていくために新たに目指す姿『明日の笑顔を 共に創る』を掲げた。目指す姿の策定にあたり、社内であらゆる部門が集合し、約1年かけて検討を進め、あらゆるステークホルダーの皆様が笑顔になることを目指した」と、新しい目指す姿を解説した。

<永松社長>
永松社長

「明日の笑顔を 共に創る」は、次の便利の扉を開き、世界中に豊かなくらしを実現するためのスローガンで、多様性を認め合い、一人ひとりの仕事を認め合うことから、ステークホルダーとも一緒になって協力し合える企業文化が生まれ、広く社会全体に役立つ新しい価値を創り出すことを意図している。

目指す姿が具体化するため、「健康」「地域」「環境」「人財」のそれぞれで4つのビジョンを掲げた。健康では、「価値ある商品・サービスを通じて健康な社会を実現する」をビジョンとした。

永松社長は、「私たちはこれまで、商品の美味しさと品質の両立を目指してきた。その強みに加え、これからは健康という価値を加える。現在、セブンイレブンには1日約2000万人のお客様が訪れ、そのうち約7割の方が食品購入を目的に来店する。私たちが食の美味しさと健康を両立することで、お客様が美味しい商品を通じて健康になれる。そのような取り組みを進める」と述べた。

現在、3800店舗で提供する「お店で作るスムージー」を2024年2月末までに全国2万1000店に拡大するほか、栄養強調表示基準を満たしたフレッシュフード比率を現在の約8%から、2030年には50%まで高める。また、「ヘルスケアアプリ」構想を推進し、将来的に、取引先と共にセブン‐イレブンアプリという顧客接点の基盤を活用するなど、健康状態を自動で管理し最適なメニュー提案や注文から配達までを自動で行うことを構想している。

<健康の施策>
健康の施策

地域では、「地域と共に生きる社会を実現する」を掲げた。地域共生社会の重要性が年々高まっている昨今、各地域における店舗のあり方をより一層変えていく必要があり、地域の原材料を活用した商品の開発や、行政と連携した販促などを行う。

今後、全国に約2万1000店あるセブンイレブンのサプライチェーンと共同して各地域の原材料を使用した商品を開発することで、地産地消の比率を現在の6%から2030年には30%まで拡大するとともに、野菜、果物で50%を目標とし、さらに地産地消に貢献する。

また、世界情勢の不安定化による供給不安が発生している小麦については、麺類やパンといったカテゴリーで国産小麦の使用割合を増やしていく。まずは、麺類での国産小麦100%化を目指し、今後順次、パンなど取り組みを拡大する計画だ。

<地域の取り組み>
地域の取り組み

環境では、「環境に配慮した循環型社会を実現する」をビジョンとした。食品ロス削減については、製造段階での温度管理や工程の工夫を重ねた「デイリー商品の長鮮度化」など、今後もさらなる強化を図る。

また、持続可能な調達に向け、環境にも健康にも寄与する取り組みや、輸送エネルギーのコスト低減にもつながる「陸上養殖の取り組み」など、今後もサプライチェーン全体で取り組みを進める。

<人財の取り組み>
人財の取り組み

人財では、「多様な人財が活躍し、幸せな社会を実現する」を掲げた。今後、労働人口のさらなる減少が見込まれる中、取引先、加盟店の収益性を向上していくため、 軽作業の自動化やAIによる提案、レジのセルフ化など、加盟店におけるIT・DX化を進めることで、「人にしかできない」接客や調理といった仕事の質をさらに高める。

また、生産、配送工程においても、自動化・効率化により取引先の働き方まで考えた店舗運営を目指す。日本デリカフーズ協同組合(NDF)をはじめとしたサプライチェーン全体で垂直・水平連携をさらに強化し、働く人びとの生産性向上にも寄与するという。

<イチローがアンバサダーに就任>
イチローがアンバサダーに就任

セブン‐イレブン・ジャパン創業50周年を機に、野球選手のイチロー(鈴木一郎氏)が「50周年アンバサダー」に就任した。

昨年50歳となったイチロー氏は、「昔からコンビニといえばセブン‐イレブンで、同い年なのが大変感慨深く、強いご縁を感じます。50年間、革命を起こし続けながらも基本を欠かさない姿勢に、深く共感しました。同じ節目を迎えましたが、挑戦は続けるものです。51年目も、セブン‐イレブンさんと共に挑むことを楽しみたいと思います」とメッセージを寄せている。

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