三菱食品 決算/3月期増収増益、コンビニ・ディスカウントとの取引好調

2025年05月09日 11:19 / 決算

三菱食品が5月8日に発表した2025年3月期決算によると、売上高2兆1208億4700万円(前年同期比1.6%増)、営業利益315億7500万円(6.9%増)、経常利益333億800万円(6.1%増)、親会社に帰属する当期利益231億7400万円(2.6%増)となった。

卸売事業でコンビニエンスストア、ディスカウントストアとの取引が拡大したことなどが貢献し、増収増益を計上した。

<純利益は過去最高を4期連続で更新と川本CFO>
川本CFO

同日実施された決算会見で、川本洋史常務(CFO)は「ドライバーの賃金上昇の対応、燃料費高騰で物流コストが22億円増、賃上げで人件費が8億円増加した。しかし、売り上げの増加、採算管理の強化による利益率の改善で吸収できた。経常利益、当期純利益は過去最高を4期連続で更新した」と説明している。

セグメント別にみると、卸売事業の売上高は1兆9000億8600万円(1.2%増)、経常利益は284億4200万円(9.0%増)。

コンビニエンスストアやディスカウントストアとの取引が堅調に推移した。

利益面は、売上高増加や採算性の向上に伴う売上総利益の増加が物流費など販管費の上昇分を吸収した。

ブランド開発事業の売上高は329億1600万円(1.6%増)、経常利益は3億8600万円(69.9%減)。

売り上げ面は、新規取り扱いブランドの寄与により、増収だった。利益面は、輸入商品の在庫を一部処分販売したために利益率が悪化し、前期を大きく下回った。

物流事業の売上高は1432億200万円(3.6%増)、経常利益は36億8500万円(21.4%増)。

特定小売業との取引拡大等により、増収増益となっている。

機能開発事業の売上高は446億4200万円(15.7%増)、経常利益は22億9000万円(11.0%減)。

売り上げ面は、メーカーに対する原材料取引が好調であったことにより、増加した。利益面は、海外の関連会社における一過性の損失等により、前年同期を下回った。

業態別売り上げは、「スーパーマーケットは取引の見直しがあり減収だった。一方、コンビニはインバウンドを含めた人流拡大で増収。その他直販は、主にディスカウントストアが節約志向の高まりなどにより好調で、増収だった」という(川本CFO)。

<業態別売上高>

部門 24.3期金額 24.3期 構成比 25.3期 金額 25.3期 構成比 前期比増減金額 前期比増減
卸売 1922億円 9.2% 1965億円 9.3% 43億円増 2.3%増
SM 9489億円 45.5% 9369億円 44.2% 120億円減 1.3%減
CVS 3891億円 18.6% 4061億円 19.1% 170億円増 4.4%増
ドラッグストア 1722億円 8.3% 1743億円 8.2% 20億円増 1.2%増
ユーザー 653億円 3.1% 675億円 3.2% 22億円増 3.3%増
その他直販 2544億円 12.2% 2661億円 12.5% 118億円増 4.6%増
メーカー・他 647億円 3.1% 734億円 3.5% 87億円増 13.5%増
合計 2兆868億円 100% 2兆1208億円 100% 341億円増 1.6%増

なお、同日三菱商事の完全子会社となることを発表しており、次期業績予想は公表していない。

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