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NEC/お客様目線で支援、スーパー向けソリューション「DCMSTORE」

2020年08月25日 16:10 / 流通最前線テクノロジーズ

NEC/お客様目線で支援、スーパー向けソリューション「DCMSTORE」

人手不足、業務効率化、売上アップ、コスト最適化、ニーズの多様化──。小売・流通業における課題は枚挙に暇がない。そうしたさまざまな課題を解決するために、多種多様なITソリューションが提供されている。小売・流通業の悩みを解決する最新ITソリューションとして、注目を集めるソリューションの中でも、今回、NECのスーパーマーケット・量販店向けソリューション「DCMSTORE」を紹介する。

累計140社以上の導入実績を持つトータルソリューション

慢性的な人手不足は小売・流通業における大きな課題の一つだ。近年はITで人手の不足を補おうという流れも加速しており、AI(Artificial Intelligence、人工知能)やRPA(Robotic Process Automation、ロボットによる自動化)、IoT(Internet of Things、モノのインターネット)といった新しい技術を取り入れる企業も増えている。とはいえ、こうした新しい技術を導入すること対しては、まだまだハードルが高いと感じる企業も多いのではないだろうか?

進化の著しい分野だけに、ハードル自体を下げることは難しい。しかし、そのハードルを一緒に飛んでくれるパートナーがいれば、実現の可能性は大幅に高まる。
 
「私たちは単に製品やサービスを提供するだけではありません。お客様と同じ目線で一緒に考え、業務や運用までセットでご提案しています」と語るのは、日本電気(以下:NEC) 産業ソリューション事業部 シニアマネージャーの山本 浩貴氏だ。山本氏は、スーパーマーケット・量販店向けトータルソリューション「DCMSTORE(ディーシーエムストア)シリーズ」を、主に食品スーパーマーケットに提案・提供するチームを率いている。
 
お客様と同じ目線で――、とは言ってもそれは容易なことではない。DCMSTOREの発売は2000年代初頭。それから約20年にわたり、「常にお客様、とくに現場の声をお聞きしながらソリューションを拡充してきました」と山本氏が言うように、今ではDCMSTOREシリーズとして12のソリューション群を提供。基幹MDシステムから顧客情報活用、商品分析、店舗業務支援、店舗POS業務まで小売業務を幅広くサポートし、導入企業は累計で140社に及ぶ。

こうしてソリューションとして長く成長を続け、実際に多くの顧客に利用されていることは、DCMSTOREが顧客目線のソリューションであることの証と言える。

<「DCMSTOREシリーズ」のソリューションマップ>
「DCMSTOREシリーズ」のソリューションマップ

AI技術を活用した「需要予測型自動発注システム」

DCMSTOREシリーズの中で、とくに新しく、食品スーパーマーケット業界からの引き合いも多いというソリューションを紹介しよう。まずは、AIを活用した需要予測システム「DCMSTORE-DF」だ。

DCMSTORE-DFは、 NECの最先端AI技術「異種混合学習」によって店舗ごとの客数・日配品販売数の適正な需要予測により、発注業務の効率化・標準化およびロスや欠品の削減に貢献する。

「これまで需要予測・発注業務の自動化については、日配品の領域にはなかなか手が出ませんでした。しかし、業務の効率化、人手不足の解消、発注業務の平準化といったお客様の課題を解決するためには、従来のグロッサリーなど日持ちする商品だけではなく、日配品についても、日々の販売数に応じて在庫を最適化し、発注業務の効率化を支援する必要があります。それを実現するのが、異種混合学習エンジンなのです」と山本氏。

これまでにもDCMSTOREシリーズでは、発注業務システム「DCMSTORE-EOB」が販売予測値の活用により発注業務の効率化・精度向上を強力にサポートしてきた。加工食品や日用雑貨は「売上基準方式」や「在庫基準方式」による自動発注を実現するが、DCMSTORE-DFは異種混合学習を活用して、従来予測の難しかった日配品の自動発注を実現する。

なお、AIというとブラックボックスで、予測結果の根拠が見えないというイメージもある。しかし、DCMSTORE-DFはホワイトボックス型のAIで、しっかりと予測結果の理由・根拠を提示してくれる。「結論の根拠を可視化することでお客様の納得感も増しますし、何か問題が発生した際には原因究明の大きなヒントにもなります」と山本氏は言う。

DCMSTORE-DFは2020年2月に提供を開始したばかりだが、先行してリオン・ドール コーポレーションが福島県を中心に展開するスーパーマーケットに採用された。リオン・ドールでは、DCMSTORE-DFの導入に先立ち、複数店舗において予測モデルを用いた3カ月間のシミュレーションを実施し、人手による発注実績と比較して、対象製品の欠品日数6.5%改善、ロス金額25~40%低減を確認したという。

「今ではリオン・ドールのスーパーマーケット全店舗で、DCMSTORE-DFを用いた需要予測型自動発注が導入されています。リオン・ドールの案件では、4段階の検証フェーズを経て導入に至っています。まずPoC(検証環境)での小規模な検証、次に商品を拡大しての事前検証、さらに複数店舗でのパイロット検証をタイプ別に2回実施しています。とことん検証を行って、どうすれば効果が出るか、オペレーションの仕方やシステムの運用まで含め、しっかりと検証した上で、お客様に納得いただき、安心して導入していただくのが私たちのやり方です」と山本氏は言う。

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