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ローソン/「朝昼守って夕夜間」テーマに9つの顧客分類で商品開発

2018年08月21日 17:05 / 商品

ローソンは8月21日、2018年下期の商品戦略として「朝昼守って夕夜間」をテーマに1日3食まるごとローソンで提供することを目指す方針を発表した。

<ローソンの店舗>
ローソンの店舗

同日、東京ビッグサイトで「2018年秋冬 ローソン商品説明会」で、上級執行役員の藤井均商品本部長が戦略を説明した。

2017年は「夕夜間強化」を戦略に掲げていたが、2018年は夕夜間を再強化し、従来のターゲットを性・年代別ではなく、顧客の価値観に基づき細分化した。

守りでは、コンビニのコア利用者として、30~40代男性の「脱メタボワーカー」、20~40代の単身有職女性の「ご褒美女子」を設定した。

攻めでは、スーパーマーケットの代替を掲げ、30~40代の既婚・子持ち有職女性の「時短効率ママ」、50~60代男女の「上質プレシニア」を設定した。

ローソンでは8800万人のポンタカードの会員データと約5000人の意識調査で顧客の価値観を分析し、上記の4つの顧客層に5つを加えて、合計9つの顧客分類に基づき商品開発を進めている。

最も時間に追われ、ストレスを感じている20~30代の未婚社会人の比率が高い「直観買いワーカー」、健康は気にせずガッツリ食べたい、野外ワーカー比率が高い「食欲旺盛ワーカー」、調理食品にはニュートラルで節約志向が強い「節約パパ・ママ」、調理済み食品にはネガティブで専業主婦の比率が高い「家庭的手料理ママ」、情報に流されず、堅実に消費する50~60代男女の「保守堅実シニア」をターゲット層として分類している。

業態別の客層構成比は、ローソンは直感買いワーカー16.0%、脱メタボワーカー22.7%、食欲旺盛ワーカー9.2%、ご褒美女子19.0%、時短効率ママ10.6%、家庭的手料理ママ3.4%、節約パパ・ママ9.0%、保守堅実シニア1.9%、上質プレシニア8.1%となっている。

ナチュラルローソンは、直感買いワーカー5.6%、脱メタボワーカー10.7%、食欲旺盛ワーカー2.7%、ご褒美女子32.1%、時短効率ママ6.2%、家庭的手料理ママ10.1%、節約パパ・ママ5.0%、保守堅実シニア2.5%、上質プレシニア25.1%だった。

ローソンストア100は、直感買いワーカー4.4%、脱メタボワーカー6.0%、食欲旺盛ワーカー20.9%、ご褒美女子2.9%、時短効率ママ3.9%、家庭的手料理ママ1.6%、節約パパ・ママ53.1%、保守堅実シニア5.9%、上質プレシニア1.1となった。

これまでの商品開発は、例えば30~40代男性は、大盛に反応するだろうというニーズを推測し、商品・品ぞろえを決定していた。

これからの商品開発は、30~40代男性を分析すると、健康意識が高い人もいる、家庭重視な育メンもいる、女子的な人もいるという価値観・ニーズをとらえて、価値観で顧客をとらえた商品開発につなげるという。

9つのセグメントの価値観の分析をもとに、不動の定番メニュー「これがからからあげ弁当」を開発した。

同じ唐揚弁当でも食欲旺盛ワーカーは大盛、脱メタボワーカーは素材、野菜、具たっぷりなどがキーワードでニーズが異なることに対応。

ゴツっとしたジューシーな唐揚げを入れごはんの量とおかずの比率を1対1にし、副菜には玉子焼きときんぴらを加えバランスをとることで幅広い価値観に対応できるお弁当とした。

下期は守りの戦略として、コンビニのコアターゲットのヘビーユーザー化を進める。

脱メタボワーカーに向けて、販売高が高くかつ競合との夕夜間差が大きい主食(特に弁当)を軸にファストフード・サラダの買い合わせ提案を進める。

ご褒美女子には、夕夜間のデザートを軸とし、限定・旬・見栄えなど「話題性」のある商品開発をする。

攻めの戦略では、時短効率ママや上質プレシニアに向けて、夕食のおかずの品ぞろえを選択できるように、ファストフード、日配、デリカ、冷凍食品を強化する。合わせて健康の取り組みにより誘因を図る。

経済産業省が発表している商業動態統計によると、2017年の業態別の販売構成比でコンビニは8.2%を占めているが、まだ構成比が小さい。

2001年と比べると、2017年に構成比を伸ばしたのは、コンビニ、ドラッグストア、通信販売のみで、まだコンビニの市場は拡大するとみている。

下期は、夕夜間に求められる店を実現する商品力強化として、ファストフードでは水産系惣菜を強化する。

数量限定で、広島県産カキフライ、千葉県産さばの竜田揚げ、天然えびの海鮮かき揚げを投入し、夕食のおかずになる商品を提案する。

そのほか、弁当、おにぎり、サラダ、デザートでも新商品を投入することで、夕夜間の時間帯の売上向上を目指す。

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